[Subsystem AUTO Hardware Settings] メニュー - 2023.1 日本語

PetaLinux ツール資料: リファレンス ガイド (UG1144)

Document ID
UG1144
Release Date
2023-05-16
Version
2023.1 日本語

[Subsystem AUTO Hardware Settings] では、Linux システムのハードウェア プラットフォームとのやり取りをカスタマイズします。

図 1. [Subsystem AUTO Hardware Settings] メニュー

[System Processor]

[System Processor] では、システムを実行する CPU プロセッサを指定します。

[Memory Settings]

[Memory Settings] では、次を指定します。

  • プライマリ システム メモリとするメモリ IP を選択します。
  • システム メモリのベース アドレスを設定します。
  • システム メモリのサイズを設定します。
  • U-Boot テキスト ベース アドレスのメモリ ハイ アドレスに対するオフセットを設定します。

このメニューの設定は、デバイス ツリーおよび U-Boot の自動設定 (autoconfig) ファイルに影響します。

プライマリ メモリとして manual を選択した場合は、システムのメモリ設定が適切であることをユーザーが確認する必要があります。

[Serial Settings]

[Serial Settings] では、システムのプライマリ STDIN/STDOUT インターフェイスとして使用するシリアル デバイスを選択します。プライマリ シリアルとして manual を選択した場合は、システムのシリアル インターフェイス設定が適切であることをユーザーが確認する必要があります。

[Ethernet Settings]

[Ethernet Settings] では、次を指定します。

  • システムのプライマリ イーサネットを選択します。
  • MAC アドレスをランダムにします。
  • 選択したプライマリ イーサネットの MAC アドレスを設定します。デフォルトでは ff:ff:ff:ff:ff:ff (無効 MAC アドレス) に設定されています。

MAC アドレスが EEPROM にプログラムされていて、上記の無効な MAC アドレスが設定されているために EEPROM の MAC アドレスを使用したい場合、また U-Boot. から ENV MAC アドレスを取得できない場合は、EEPROM から MAC アドレスを取得します。MAC アドレスが EEPROM にプログラムされておらず、U-Boot 環境が有効jな MAC アドレスを保持していない場合は、U-Boot がランダムな MAC アドレスを生成します。

U-Boot が MAC アドレスを選択する順序は次のとおりです。EEPROM をプログラムおよび設定するコマンドについては、U-Boot を参照してください。

  • U-Boot 環境からの MAC アドレスは最も高い優先順位を持ちます。
  • デバイス ツリーからの MAC アドレスはその次に高い優先順位を持ちます。petalinux-config > Subsystem > Auto Hardware Settings > Ethernet Settings > MAC address で設定したすべての内容がデバイス ツリーに含まれます。
  • デバイス ツリーに MAC アドレスがない場合または無効な MAC アドレス (ff:ff:ff:ff:ff:ff) の場合、U-Boot は EEPROM をチェックします。
  • EEPROM に MAC アドレスがなければ、U-Boot はランダムな MAC アドレスを生成します。
  • プライマリ イーサネットで DHCP またはスタティック IP アドレスのどちらを使用するかを設定します。

プライマリ イーサネットとして manual を選択した場合は、システムのイーサネット設定が適切であることをユーザーが確認する必要があります。

sysvinit および systemd のネットマスク アドレスの変更

  • petalinux-config → Subsystem Auto Hardware Settings → Ethernet Settings で、固定 IP を設定します。デフォルトでは、[obtain IP address] が有効になっています。これを無効にして、固定 IP のアドレスを設定します。デフォルトで、固定 IP のネットマスク アドレスは 255.255.255.0 です。必要に応じて変更/指定してください。
  • sysvinit の場合、/etc/network/interfaces ファイルが呼び出されると、ネットマスク アドレスはドット付き 10 進数表記 (例: 255.255.255.0) で生成されます (ドット付き 10進数表記をサポート)。
    address 192.168.0.10
       netmask 255.255.255.0
  • systemd の場合、wired.network ファイルが呼び出されると、ネットマスク アドレスは CIDR 表記 (例: 24) で生成されます (CIDR 表記をサポート)。
    Address=192.168.0.10/24

固定 IP の生成が有効な場合でのイーサネット サブマスクの変更

$ petalinux-config → Subsystem Auto Hardware Settings → Ethernet Settings で、固定 IP を設定します。

適切なネットマスク アドレスを指定してください。

図 2. IP アドレスの取得

sysvinit の場合、/etc/network/interfaces ファイルが呼び出されます。このファイルでは、255.255.255.0 ネットマスク アドレスがサポートされています。

図 3. 固定 IP のネットマスク

systemd の場合、アドレス (255.255.255.0) を指定して、ビット数を計算します。ネットマスクは、ビット数 (24) としてワイヤード ネットワークに提供されます。

システム アーキテクチャ メニュー

2023.1 リリースには、システム アーキテクチャに基づいて構成するための新しいメニュー コンフィギュレーション オプション (petalinux-config -> System Architecture) が追加されています。システム アーキテクチャ メニューで必要に応じてユーザーが情報を入力します。

図 4. システム アーキテクチャ メニュー
図 5. システム アーキテクチャ

[Flash Settings]

[Flash Settings] では、次を指定します。

  • システムのプライマリ フラッシュを選択します。
  • フラッシュ パーティションの表を設定します。

プライマリ フラッシュとして [manual] を選択した場合は、システムのフラッシュ設定が適切であることをユーザーが確認する必要があります。

[SD/SDIO Settings]

[SD/SDIO Settings] は、Zynq 7000 デバイスおよび Zynq UltraScale+ MPSoC のみで設定できます。システムのプライマリ SD カード インターフェイスとして使用する SD コントローラーを選択します。

プライマリ フラッシュとして [manual] を選択した場合は、システムのフラッシュ設定が適切であることをユーザーが確認する必要があります。

[Timer Settings]

[Timer Settings] は、MicroBlaze プロセッサおよび Zynq UltraScale+ MPSoC で設定できます。プライマリ タイマーを選択します。

重要: MicroBlaze システムにはプライマリ タイマーが必要です。

[Reset GPIO Settings]

[Reset GPIO Settings] は、MicroBlaze プロセッサのみで設定できます。システム リセット GPIO を選択します。

ヒント: MicroBlaze システムでは、GPIO がリセット入力として使用されます。リセット GPIO を選択した場合、Linux からシステムを再ブートできます。

[RTC Settings]

Linux カーネルのプライマリ タイマーとして使用する RTC インスタンスを選択します。適切な RTC がリストにない場合は、manual を選択して、RTC 用の適切なカーネル ドライバーを有効にします。

表 1. フラッシュ パーティションの表
ブータブル イメージ/U-Boot 環境のパーティション デフォルト パーティション名 説明
ブート イメージ boot BOOT.BIN (Zynq 7000 デバイス、Zynq UltraScale+ MPSoC、および Versal アダプティブ SoC のみ)。

MicroBlaze プロセッサの場合は再配置可能 U-Boot BIN ファイル (u-boot-s.bin)。

U-Boot 環境のパーティション bootenv U-Boot 環境の変数パーティション。primary sd を選択すると、U-Boot 環境は第 1 パーティションに保存されます。primary flash を選択すると、U-Boot 環境はフラッシュ パーティション名オプションで指定されたパーティションに保存されます。
カーネル イメージ kernel カーネル イメージ (image.ub) (FIT フォーマット)
DTB イメージ dtb Advanced bootable images storage Settings を無効にしていて、フラッシュ パーティションの表設定に DTB パーティションが見つかった場合は、PetaLinux で U-Boot がパーティションの表から DTB を読み込むように指定されます。そうでない場合は、DTB はカーネル イメージに含まれると想定されます。