Versal® ACAP には、5 種類のプログラマブル プロセッサがあります。各プロセッサは、システム全体のさまざまな要件を満たすために異なる演算能力を提供します。
- プロセッシング システム (PS) 内の Arm® Cortex®-A72 デュアルコア プロセッサ
- 通常、制御プレーン アプリケーション、オペレーティング システム、通信インターフェイス、および下位または複雑な演算に使用されます。
- PS 内の Arm Cortex-R5F デュアルコア プロセッサ
- 通常、安全性と確定性を重視するアプリケーションに使用されます。
- プログラマブル ロジック (PL) 内の MicroBlaze™ プロセッサ
- (オプション) 通常、データの操作と移動、ベクトル ベース以外の演算、および Versal ACAP の PS やその他コンポーネントとのインターフェイスに使用されます。
- PMC 内の ROM 制御ユニット (RCU) および PMC プロセッシング ユニット (PPU)
- デバイスのブートと PLM および PSM ファームウェアの実行に使用されます。
- AI エンジン
- 通常、ベクトル実装で演算負荷の高い機能に使用されます。
PMC プロセッサは、ブート、コンフィギュレーション、パーシャル リコンフィギュレーションのほか、セキュリティなどのライフサイクル管理タスクを実行します。PMC によるブートおよびパーシャル リコンフィギュレーションの詳細は、ブートおよびコンフィギュレーション を参照してください。
この章では、次の項目について説明します。
- デュアルコア Cortex-A72 およびデュアルコア Cortex-R5F プロセッサを搭載した PS
- PL 内の MicroBlaze プロセッサ
- プロセッサで使用される Linux およびベアメタル ソフトウェア スタック
- ブートおよびコンフィギュレーション
- ソフトウェア エンジニアに関係するその他の機能
PMC、DDR メモリのバス幅、DDR メモリ コントローラーの数、CCIX および PCIe 用インターコネクト (CPM)、 PCI Express® など、その他の機能の詳細は、 『Versal アーキテクチャおよび製品データシート: 概要』 (DS950) を参照してください。 『Versal ACAP テクニカル リファレンス マニュアル』 (AM011) には、PMC/PS を中心にした説明とハードウェア アーキテクチャのセクションがあり、CPM、DDRMC、AI エンジン、PL など多くの統合ハードウェアおよびペリフェラルに関する資料へのリンクも記載されています。