Yocto Project 開発環境は、GitHub で提供される Yocto レシピを通じ、Versal デバイス用 Linux ソフトウェアの開発をサポートします。Yocto Project のコンポーネントを利用すると、オープンソース ベースの Linux ソフトウェア スタックを設計、開発、構築できます。
次の図に、完全な Yocto Project 開発環境を示します。Yocto Project は幅広い種類のツールを統合しており、最新のAMD カーネルをダウンロードして、ローカル プロジェクト形式で部分的に改良を加えてビルドできます。
また、BSP を利用してビルドおよびハードウェア構成を変更することもできます。
Yocto は高機能なコンパイラと高品質な解析ツールを組み合わせてイメージのビルドとテストを実行します。イメージが品質テストに合格し、Vitis ツール生成に必要なパッケージ フィードを受け取ると、Yocto ツールはアプリケーション開発用に Vitis 開発キットを起動します。
Yocto Project には次の重要な特長があります。
- 最新の Linux カーネルおよびエンベデッド環境に適したシステム コマンドのセットとライブラリを提供します。
- X11、GTK+、Qt、Clutter、SDL をはじめとする各種システム コンポーネントを利用できるため、ディスプレイ ハードウェアを備えたデバイスで豊富なユーザー体験を実現できます。デバイスにディスプレイがない場合や別の UI フレームワークを使用する場合、これらのコンポーネントはインストール不要です。
- OpenEmbedded プロジェクトと互換性のある安定したコアを目的に応じて作成し、Linux ソフトウェアを簡単かつ確実にビルドして開発できます。
- QEMU により、幅広い種類のハードウェアおよびデバイスのエミュレーションをサポートします。
図 1. Yocto Project 開発環境
Yocto ツールおよび Yocto Project 開発環境は、Yocto プロジェクトのページからダウンロードできます。
AMD がサポートする Yocto 機能の詳細は、 『PetaLinux ツール資料: リファレンス ガイド』 (UG1144) の「Yocto の機能」および Wiki を参照してください。