フォールバック ブートとマルチブート - 2023.2 日本語

Versal アダプティブ SoC システム ソフトウェア開発者向けガイド (UG1304)

Document ID
UG1304
Release Date
2023-10-18
Version
2023.2 日本語

フォールバック ブートは、最初の PDI のブートに失敗した、場合、Versal デバイスが同じプライマリ ブート デバイスのもう 1 つの PDI を自動的にブートできるようにするものです。PDI ブート シーケンス中ににエラーが発生すると、PLM は BootROM が次の正常なイメージを見つけられるように、マルチブート レジスタの値を 1 つインクリメントしてデバイスをリセット (SRST) します。

PDI のロード中に発生するエラーには、さまざまな要因が考えられます。次に、PLM エラーの例をいくつか示します。

  • PDI ヘッダー フィールドが無効
  • ブート デバイスからのコピーができなかった。
  • 電源ドメイン (LPD、FPD、SPD、PL など) の CDO をロードする際に、そのドメインの電源が供給されなかった。
  • パーティションをロードする際に、チェックサムまたは復号化/認証エラーが発生した。
  • CDO の処理中にコマンド エラー (DDR メモリ キャリブレーション時の mask_poll コマンド タイムアウトなど) が発生した。
注記: JTAG ブート モードでは、エラーが発生しても PLM はリセット (SRST) を実行せず、システム デバッグが有効になります。

マルチブートにより、PDI とは別のブート PDI から Versal デバイスをブートできます。この場合、ユーザーはどのブート PDI からブートするかを指定できます。PLM には、動作中にユーザー アプリケーションからマルチブートの値を変更するためのコマンドがあります。詳細は、XilLoader/IPI CDO のコマンド を参照してください。

フォールバック ブートまたはマルチブートを使用する場合は、同じプライマリ ブート デバイスの検索範囲内に複数の PDI を格納しておく必要があります。詳細は、ブート デバイス モード のプライマリ ブート デバイスを参照してください。