Versal デバイスのブート イメージは PDI と呼ばれます。PDI は、ブート プロセスまたはパーシャル コンフィギュレーション プロセスの一部として PLM によって処理される AMD のファイル フォーマットです。PDI データは、設計要件に依存する固有のものです。通常、Versal デバイスのブート イメージはプラットフォームのブートとコンフィギュレーションに使用するバイナリで構成されます。これらのバイナリには、ブートローダー、ファームウェア、ハードウェア コンフィギュレーション データ、OS およびユーザー アプリケーションが含まれます。具体的には、適応型エンジン (PL) コンフィギュレーション ファイル、PLM イメージ、TF-A、U-Boot、Linux カーネル、rootfs、デバイス ツリー、スタンドアロン/RTOS アプリケーションなどです。
PDI ファイルは複数のイメージを集めたもので、各イメージは 1 つ以上のパーティションで構成されます。各パーティションには次のものが含まれます。
- 順番に実行される一連のコマンドをリストにした CDO ファイル
- ロード可能データ (APU/RPU ELF やデータなど)
PDI ファイルは、ユース ケースによって異なります。
- スタートアップ用 PDI
- POR (パワーオン リセット) および SRST 時に使用されます。この PDI には、Versal デバイスのブート、コンフィギュレーション、管理に必要な次の情報が含まれます。
- ブート ヘッダー
- PLM サブシステム
- 特定のサブシステムまたはエンジンのコンフィギュレーションに使用されるその他のサブシステム イメージとイメージ パーティション。必要な CDO もここに含まれます。これらイメージのいくつかは、セカンダリ ブートに使用する別の PDI の一部に含めることもできます。
- サブシステムのリスタートまたは DFX 用 PDI
- 特定の電源管理条件、ウォーム リスタート、PL コンフィギュレーション、および DFX を実行する際に使用されます。
このタイプの PDI には Versal デバイスの一部またはサブシステムのリコンフィギュレーションに必要なイメージまたはパーティションが含まれ、ブート ヘッダー、PLM、および PMC.CDO は含まれません。
注記: RCU が BootROM を実行し、この BootROM によって PLM が PPU RAM にロードされます。その後、BootROM が PPU をリセットから解放し、PLM を実行します。