GCLK_DESKEW プロパティを使用すると、クロック ネットのスキュー調整をディスエーブルにできます。スキュー調整をサポートするデバイスでは、デバイスのスタートアップ時にクロック ネットワークの初期遅延タップがキャリブレーションされるため、クロック ネットに対してスキュー調整がイネーブルになるとクロック スキューが最小限に抑えられます。Versal デバイスごとのスキュー調整のデフォルト設定の詳細は、 『Versal アダプティブ SoC クロッキング リソース アーキテクチャ マニュアル』 (AM003) を参照してください。クロッキング トポロジによっては、挿入遅延を最小限に抑えることの方が重要であり、クロック ネットワークのスキュー調整はタイミング クロージャにはそれほど重要でないことがあります。このような場合、クロック ネットの GCLK_DESKEW プロパティを OFF に設定すると、クロック スキューのバランスを取るために遅延を追加せずにクロック ネットワークをインプリメントできます。これにより、クロック ネットのスキュー調整もディスエーブルになります。GCLK_DESKEW プロパティは、クロック バッファーにより直接駆動されるネット セグメントに設定する必要があります。次に例を示します。
set_property GCLK_DESKEW OFF [get_nets -of [get_pins clkgen/BUFG_clkout2_inst/O]]注記: GCLK_DESKEW プロパティは、USER_CLOCK_ROOT 制約を使用してクロック ルートをロードの近くに配置しており、必要な挿入遅延が最小限である場合に最適に機能します。