並列 BUFGCTRL とカスケード BUFGCTRL を組み合わせて使用すると、クロック マルチプレクサーを構築できます。配置ツールでは、使用可能なクロック バッファー サイトに基づいて、最適な配置が検出されます。可能であれば、BUFGCTRL が隣接するサイトに配置され、専用カスケード パスが活用されます。可能でない場合は、隣接するクロック領域の同じレベルからの BUFGCTRL を配置することが試みられます。
次の図に、バランス調整されてカスケードされた 4:1 MUX を示します。BUFGCTRL バッファーの最初のレベルは、両方とも最後の BUFGCTRL (X10Y6) に直接隣接するサイト (X10Y7、X10Y5) に配置されます。この構成により、最後の BUFGCTRL に到達するすべてのクロックに同じ挿入遅延が使用されます。同等の構造は 3:1 MUX にも使用できます。
5:1 またはそれ以上のクロック MUX 構造を作成する場合は、次の図に示すような対称的なクロック構造を作成する方法がよく使用されますが、これは最適なソリューションでありません。各 BUFGCTRL には 2 つの隣接する BUFGCTRL へのカスケード パスが 1 つしかなく、BUFGCTRL 間のすべての接続に最低限の遅延が提供されないからです。
大型のクロック マルチプレクサー (5:1 ~ 8:1 MUX) をサポートするため、AMD では次の図に示すようなカスケード BUFGCTRL を使用することをお勧めします。この図は、7 つの BUFGCTRL を使用する最適な 8:1 MUX を示しています。
幅の広い BUFGCTRL ベースのクロック マルチプレクサーを使用する場合、一部のパスがハードウェアのほかのパスよりも長いので、クロック挿入遅延のバランスを調整できません。このため、この方法は非同期クロックを多重化する場合にのみ推奨されます。