クロック間の関係は、report_clock_interaction
Tcl コマンドを使用して確認できます。このレポートには、ソース クロックとデスティネーション クロックのマトリックスが示されます。各セルの色は、クロック間の関連性を既存の制約を含めて示します。次の図に、クロック関連性レポートの例を示します。
図 1. クロック関連性レポートの例
次の表に、このレポートの各色の説明を示します。
色 | ラベル | 説明 | 次の操作 |
---|---|---|---|
黒 | No path | クロック ドメイン間に関連性はありません。 | これらのクロック ドメインに関連性があるはずの場合以外は、特に操作は必要ありません。 |
緑 | Timed | クロック ドメイン間に関連性があり、パスにタイミング制約が適用されています。 | これらのクロック ドメインに関連性がないはずの場合以外は、特に操作は必要ありません。 |
シアン | Partial False Path | 関連性のあるクロック ドメイン間の一部にユーザー例外が設定されており、タイミングが適用されていません。 | タイミング例外が適切なものであることを確認します。 |
赤 | Timed (unsafe) | クロック ドメイン間に関連性があり、パスにタイミング制約が適用されていますが、クロックが独立 (非同期) であるように見えます。 | これらのクロックを非同期として定義する必要があるか、共通のプライマリ ソースを共有する必要があるかを確認します。 |
オレンジ | Partial False Path (unsafe) | クロック ドメイン間に関連性があります。クロックは独立 (非同期) であるように見えますが、タイミング例外が設定されているためにタイミングが適用されないのは一部のパスのみです。 | 一部のパスにタイミング例外が設定されいないのはなぜかを確認します。 |
青 | User Ignored Paths | クロック ドメイン間に関連性がありますが、クロック グループまたはフォルス パス タイミング例外が設定されているためにタイミング解析は実行されません。 | これらのクロックが非同期であるかを確認します。また、対応する HDL コードが正しく記述されているかを確認し、クロック ドメイン間が正しく同期され、データが適切に転送されるようにします。 |
水色 | Max Delay Datapath Only | クロック ドメイン間に関連性があり、set_max_delay -datapath_only によりパスにタイミング制約が適用されています。 |
クロックが非同期であり、指定された遅延が正しいことを確認します。 |
フォルス パス制約またはクロック グループ制約を作成する前に、マトリックスに表示される色が黒、赤、緑のみになるようにしてください。すべてのクロックにはデフォルトでタイミング関係が適用されるので、非同期クロックを分離することは重要です。非同期クロックを分離しないと、デザインが過剰に制約される可能性があります。