『AI エンジン カーネルおよびグラフ プログラミング ガイド』 (UG1076) で説明するように、AI エンジン カーネルは AI エンジン API を使用し、AMD Versal™ AI コア デバイスの VLIW スカラーとベクター プロセッサをターゲットとする特殊な組み込み関数を使用して記述された C/C++ プログラムです。
AI エンジン コンパイラは、AI エンジン で実行される ELF ファイルを生成します。複数の AI エンジン カーネルが、計算カーネル関数を表すノードとデータ接続を表すエッジで構成される適用型データフロー (ADF) グラフ アプリケーションにまとめられます。ADF グラフは、データストリームで並列に動作するカーネルのスタティック データフロー グラフです。ADF グラフは、前述のようにデバイス バイナリ (.xclbin)、グローバル メモリ、およびホスト アプリケーションの PL カーネルとインタラクティブです。AI エンジン コンパイラは、グラフ アプリケーションを含む libadf.a ファイルを生成します。このファイルは、Vitis コンパイラによって PL カーネルおよびエクステンシブル プラットフォームとリンクされ、デバイス バイナリが生成されます。
『AI エンジン ツールおよびフロー ユーザー ガイド』 (UG1076) で説明されるように、AI エンジン コンパイラ (v++ または aiecompiler) はスタンドアロン コマンドとして、または Vitis Unified IDE の一部として利用できます。IDE では、言語に依存しないエディター、シミュレーション、プロファイリング、コンポーネントのデバッグができます。AI エンジン コンポーネントは、システムのビルドと実行 で説明されるように、スタンドアロン コンポーネントとして設計し、コマンド ラインからシステム プロジェクトに統合できるほか、Vitis Unified IDE の使用 で説明されるように、Vitis Unified IDE に統合することもできます。