DDS のスタティック パラメーター - 2023.2 日本語

Vitis 高位合成ユーザー ガイド (UG1399)

Document ID
UG1399
Release Date
2023-12-18
Version
2023.2 日本語

DDS のスタティック パラメーターは、クロック レート、位相間隔、モードなど、DDS を設定する方法を定義します。hls_dds.h ヘッダー ファイルは、スタティック パラメーターのデフォルト値を設定する hls::ip_dds::params_t 構造体を定義します。デフォルト値を使用するには、パラメーター設定構造体を DDS 関数で直接使用できます。

static hls::DDS< hls::ip_dds::params_t > dds1;
dds1.run(data_channel, phase_channel);

次の表に、パラメーター指定構造体 hls::ip_dds::params_t のパラメーターを示します。

表 1. DDS の構造体パラメーター
パラメーター 説明
DDS_Clock_Rate DDS 出力のクロック レートを指定します。
Channels チャネル数を指定します。DDS および位相ジェネレーターは最大 16 チャネルまでサポート可能です。チャネルは時分割されるので、チャネルごとの実効クロック周波数を低減します。
Mode_of_Operation 次の操作モードの 1 つを指定します。

標準モード: SIN/COS LUT へのアクセスに使用する前に累算された位相を切り捨てることができる場合に使用します。

ラスタライズ モード: 希望の周波数とシステム クロックが有理分数で関連している場合に使用します。

Modulus システム クロック周波数と希望の周波数との関係を定義します。

ラスタライズ モードでのみ使用します。

Spurious_Free_Dynamic_Range DDS で生成されるトーンのターゲット純度を指定します。
Frequency_Resolution Hz で最小周波数分解能を指定し、また、関連付けられている位相インクリメント (PINC) および位相オフセット (POFF) 値を含む、位相アキュムレータで使用される位相幅を決定します。
Noise_Shaping 位相切り捨て、ディザリング、またはテイラー級数訂正を使用するかどうかを決定します。
Phase_Width 次の幅を設定します。
  • m_axis_phase_tdata 内の PHASE_OUT フィールド
  • DDS が SIN/COS LUT のみに設定される場合の s_axis_phase_tdata 内の Phase フィールド
  • 位相アキュムレータ
  • 関連付けられている位相インクリメントおよびオフセット レジスタ
  • s_axis_config_tdata 内の Phase フィールド

ラスタライズ モードの場合、位相幅は有効な入力範囲 [0, Modulus-1]、つまり log2 (Modulus-1) を切り上げた値を記述するのに必要なビット数として固定されています。

Output_Width m_axis_data_tdata 内の SINE および COSINE フィールドの幅を設定します。このパラメーターで提供される SFDR は、選択されている Noise Shaping オプションによって異なります。
Phase_Increment 位相インクリメント値を選択します。
Phase_Offset 位相オフセット値を選択します。
Output_Selection m_axis_data_tdata バスの SINECOSINE、またはその両方への出力を選択します。
Negative_Sine ランタイム時に SINE フィールドをネゲートします。
Negative_Cosine ランタイム時に COSINE フィールドをネゲートします。
Amplitude_Mode 振幅をフル レンジまたは単位円に設定します。
Memory_Type SIN/COS LUT のインプリメンテーションを制御します。
Optimization_Goal インプリメンテーションで最高速を狙うか、リソース使用率をできる限り抑えるかを決定します。
DSP48_Use 位相アキュムレータおよび位相オフセット、ディザ ノイズ追加、またはその両方をインプリメントします。
Latency_Configuration 最適化目標に基づいた最適値にコアのレイテンシを設定します。
Latency レイテンシ値を指定します。
Output_Form 出力形式を 2 の補数または符号絶対値に設定します。一般的には SINE および COSINE の出力形式は 2 の補数です。ただし、象限対称が使用されている場合は、出力形式を符号絶対値に変えることができます。
PINC[XIP_DDS_CHANNELS_MAX] 各出力チャネルの位相インクリメントの値を設定します。
POFF[XIP_DDS_CHANNELS_MAX] 各出力チャネルの位相オフセットの値を設定します。