次の図に、AI エンジン サブシステムを HDL デザインに接続するために必要なコンポーネントを示します。この接続を設定する際は、入力デザインの基準を考慮し、それに従ってブロックのパラメーターを設定する必要があります。入力デザインの基準は、次のとおりです。
- HDL デザインの場合、
tdata
信号ラインのビット幅 (W
)。これは、プログラマブル ロジックのデータのビット幅です。 - HDL デザインのサンプル時間 (
T
)。このサンプル時間は、ハードウェアで HDL デザインに供給するクロックのターゲット クロック レートを決定します。クロックが 1 つのデザインでは、これは Gateway In AXIS ブロックで設定されたサンプル時間になります。 - 前述のとおり、HDL ドメインのシミュレーションはサイクル精度です。HDL デザインが、毎サイクル新しいデータを受信できないことがあります (HDL デザインが新しいサンプルを受信できない場合、HDL デザインからの
tready
信号は 0 に設定される)。これは、HDL デザインの開始間隔 (II) と呼ばれます。たとえば、HDL デザインが 10 サイクルごとに新しいサンプルを受信する場合、デザインの II は 10 となります。毎クロック サイクル新しいサンプルを受信できるデザインの開始間隔は 1 です。 -
AI エンジン カーネルの出力のサンプル数 (
S
)。 -
AI エンジン カーネルの出力データ型 (
DT
)。
P
を AI エンジン サブシステムの周期に設定します。AI エンジン サブシステムのすべての入力および出力信号は、同じ周期である必要があります。P
の下限値は、後で決定されます。
注記: PLIO ブロックはパススルー ブロックで、コード生成のみに影響します。
図 1. AIE to HDL ブロックの設定
手順 1: PLIO ブロックの PLIO ビット幅の設定
PLIO ビット幅を W
に設定します。
手順 2: AIE to HDL ブロックのパラメーターの設定
- Output Data Type
-
Output Data Type を出力ビット幅が
W
になるように設定します。W
が入力のビット幅よりも広い場合は、出力は符号なしにするか、出力の符号の有無を入力と同じにする必要があります。入力ビット幅をW
より大きい値にすることはできません。 - Output Sample Time
-
Ouptut Sample Time を
Inherit: Same as tready
に設定します (T
に設定することと同じ)。ブロックへのビット レートは、次の式で計算されます。図 2. ビット レート入力
ブロックの出力ビット レートは、次の式で計算されます。
図 3. ビット レート出力
ブロックの内部バッファーがオーバーフローしないようにするには、入力レートを入力レート以下にする必要があります。ただし、HDL デザインの開始間隔 (II) はii
です。そのため、次のようになります。図 4. 入力レート ≤ 出力レート
または図 5. Alternate
手順 3: Gateway In AXI ブロックのパラメーターの設定
-
Output data type は [
W
] に設定します。 -
Sample Time は [
T
] に設定します。