AIE to HDL ブロックの設定 - 2023.2 日本語

Vitis Model Composer ユーザー ガイド (UG1483)

Document ID
UG1483
Release Date
2023-11-15
Version
2023.2 日本語

次の図に、AI エンジン サブシステムを HDL デザインに接続するために必要なコンポーネントを示します。この接続を設定する際は、入力デザインの基準を考慮し、それに従ってブロックのパラメーターを設定する必要があります。入力デザインの基準は、次のとおりです。

  1. HDL デザインの場合、tdata 信号ラインのビット幅 (W)。これは、プログラマブル ロジックのデータのビット幅です。
  2. HDL デザインのサンプル時間 (T)。このサンプル時間は、ハードウェアで HDL デザインに供給するクロックのターゲット クロック レートを決定します。クロックが 1 つのデザインでは、これは Gateway In AXIS ブロックで設定されたサンプル時間になります。
  3. 前述のとおり、HDL ドメインのシミュレーションはサイクル精度です。HDL デザインが、毎サイクル新しいデータを受信できないことがあります (HDL デザインが新しいサンプルを受信できない場合、HDL デザインからの tready 信号は 0 に設定される)。これは、HDL デザインの開始間隔 (II) と呼ばれます。たとえば、HDL デザインが 10 サイクルごとに新しいサンプルを受信する場合、デザインの II は 10 となります。毎クロック サイクル新しいサンプルを受信できるデザインの開始間隔は 1 です。
  4. AI エンジン カーネルの出力のサンプル数 (S)。
  5. AI エンジン カーネルの出力データ型 (DT)。

PAI エンジン サブシステムの周期に設定します。AI エンジン サブシステムのすべての入力および出力信号は、同じ周期である必要があります。P の下限値は、後で決定されます。

注記: PLIO ブロックはパススルー ブロックで、コード生成のみに影響します。
図 1. AIE to HDL ブロックの設定

手順 1: PLIO ブロックの PLIO ビット幅の設定

PLIO ビット幅を W に設定します。

手順 2: AIE to HDL ブロックのパラメーターの設定

Output Data Type

Output Data Type を出力ビット幅が W になるように設定します。W が入力のビット幅よりも広い場合は、出力は符号なしにするか、出力の符号の有無を入力と同じにする必要があります。入力ビット幅を W より大きい値にすることはできません。

Output Sample Time

Ouptut Sample TimeInherit: Same as tready に設定します (T に設定することと同じ)。ブロックへのビット レートは、次の式で計算されます。

図 2. ビット レート入力

ブロックの出力ビット レートは、次の式で計算されます。

図 3. ビット レート出力

ブロックの内部バッファーがオーバーフローしないようにするには、入力レートを入力レート以下にする必要があります。ただし、HDL デザインの開始間隔 (II) は ii です。そのため、次のようになります。
図 4. 入力レート ≤ 出力レート

または
図 5. Alternate

手順 3: Gateway In AXI ブロックのパラメーターの設定

  • Output data type は [W] に設定します。
  • Sample Time は [T] に設定します。