ハードウェア イメージを生成するためのフロー - 2023.2 日本語

Vitis Model Composer ユーザー ガイド (UG1483)

Document ID
UG1483
Release Date
2023-11-15
Version
2023.2 日本語

AI エンジン サブシステムのみを含むデザイン、PL と AI エンジン サブシステムの両方を含むデザイン、または PL のみを含むデザインのハードウェア イメージを生成できます。

重要: Vitis Model Composer では、AI エンジン ライブラリからのブロックを HDL ライブラリからのブロックと統合してハードウェア イメージを生成できます。ただし、HLS C/C++ コードと統合するには、HLS ライブラリからのほかのブロックではなく、HLS Kernel ブロックを使用する必要があります。

Simulink® デザインからハードウェア イメージを生成するには、拡張可能なプラットフォームが必要です。このファイルの拡張子は .xpfm です。VCK190 などの AMD ハードウェアには、プラットフォーム ファイルが Vitis に含まれています。カスタム ボード用に拡張可能なカスタム プラットフォームを作成して、Vitis Model Composer で使用することもできます。詳細は、『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォーム資料: アプリケーション アクセラレーション開発』 (UG1393) を参照してください。

Vitis Model Composer Hub ブロックを使用すると、ハードウェア ターゲットまたはハードウェア エミュレーション ターゲット用に、ベアメタル アプリケーションまたは Linux ベースのアプリケーションのどちらを作成するかを選択できます。ハードウェア エミュレーションでは、デザインの PL 部分のシミュレーションに AMD Vivado™ シミュレータを Arm® プロセッサのホスト コードのエミュレーションに QEMU を使用します。ハードウェア エミュレーションの利点は、ハードウェア ボードが必要ないことです。ただし、ハードウェア エミュレーションはハードウェアをエミュレートするものでしかなく、ハードウェアでデザインを実行するよりも低速です。

ハードウェア イメージの作成の一部として、Simulink でのシミュレーション中にデザインに供給される入力データ サンプルが収集されます。同様に、デザインからの出力データ サンプルも収集されます。入力および出力のデータは、ハードウェア イメージの一部としてパッケージされ、ハードウェアにダウンロードされます。入力データはハードウェアでデザインに供給され、出力データが収集されて、シミュレーションからの出力データと比較されます。この比較は、デバイス内のプロセッサで実行されます。Vitis Model Composer でのシミュレーションはビット精度なので、何も問題がなければ、結果はシミュレーションの結果とビット単位で一致するはずです。ハードウェアは Vitis Model Composer とは独立して動作し、ハードウェアの実行中は Vitis Model Composer とハードウェアの間で情報が通信されることはありません。

注記: ベアメタル アプリケーションでは、ツールで BOOT.BIN イメージ ファイルが生成されます。Linux ベースアプリケーションでは、ツールで sd_card.img イメージ ファイルが生成されます。どちらの場合も、ハードウェア エミュレーションでは、イメージの作成が完了すると、Vitis Model Composer でエミュレーションがトリガーされます。ハードウェア ターゲットを選択した場合に VCK190 ハードウェア ボードにイメージを移動する方法は、このページを参照してください。