エンベデッド AI エンジン システム - 2023.2 日本語

Versal アダプティブ SoC システムおよびソリューション プランニング設計手法ガイド (UG1504)

Document ID
UG1504
Release Date
2023-11-15
Version
2023.2 日本語

エンベデッド AI エンジン システムは、Versal アダプティブ SoC のエンベデッド プロセッサと、主に 2 つのアクセラレーション コンポーネント (従来の PL (LUT、BRAM、URAM、DSP) と AI エンジン) からなるアクセラレーション ロジックで構成されます。Versal アダプティブ SoC の場合、エンベデッド コンピューティング システムには、Arm Cortex-A72Cortex-R5F プロセッサがあります。このデザイン タイプの使用モデルは、高度なエンベデッド ソフトウェア スタックから、アクセラレーション ユニットのプログラミング サポートのみに必要なシンプルなベアメタル スタックまで多岐にわたります。

エンベデッド AI エンジン システム デザインは、ビルトインのエンベデッド プロセッサで実行されるソフトウェア スタックを実行します。このソフトウェア スタックは、アクセラレーション ユニットで動作するカーネル用の全体制御プレーンとして機能します。エンベデッド プロセッサと Versal アダプティブ SoC 間のデータ転送は、XRT (ザイリンクス ランタイム) アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) で管理されます。これらの API には、アクセラレーション ユニットを管理するための関数呼び出しもあります。

エンベデッド AI エンジンは、ハードウェア ストリーミング インターフェイスを介して Versal デバイス内の PL に接続できますが、次の図に示すように、エンベデッド Arm プロセッシング サブシステムと AI エンジンおよび PL を利用するシステムをターゲットとすることもできます。

図 1. エンベデッド AI エンジン システム