Versal アダプティブ SoC には複数のデザイン フローがあり、うち 2 つはソフトウェア アプリケーションを含むプロジェクトをターゲットとしています。推奨事項は、使用するデザイン フローによって異なります。詳細は、 『Versal アダプティブ SoC システム ソフトウェア開発者向けガイド』 (UG1304) を参照してください。
固定ハードウェア プラットフォームの推奨事項
固定ハードウェア プラットフォームのデザイン フローで作成されたデザイン向けにソフトウェア アプリケーションを開発する場合、AMD では、カスタム Linux ドライバーを使用してアプリケーションと PL リソース間の相互作用を管理することを推奨しています。
拡張可能なハードウェア プラットフォームの推奨事項
Vitis プラットフォームの設計フローと v++ リンカーを使用して構築されたハードウェア向けのソフトウェア アプリケーションを開発する場合、AMD の標準的なエンベデッド開発フローを使用できますが、Linux アプリケーションの開発を容易にするために、AMD では XRT (ザイリンクス ランタイム) API を使用して PL カーネルや AI エンジン グラフを管理することを推奨しています。ユーザー制御のカーネルで、XRT C++ API を使用してカーネルの AXI4-Lite 制御インターフェイスに対して読み書きを実行できます。XRT API は、これらのインターフェイスとやり取りできるように最適化されており、アクセラレータとの通信用に抽象メソッドを提供します。さらに、XRT API を使用することで、内蔵のプロファイリング機能およびデバッグ機能にアクセスできます。
XRT API は、Vitis 環境を使用してプラットフォームに接続された PL および AI エンジン アクセラレータとの通信にしか使用できないため、プラットフォームに直接含まれる PL リソースは、カスタム ドライバーを使用して開発者が明示的に管理する必要があります。また、AMD は、エラーに対応するためにユーザーが定義した PL IP を既知の正常な状態にリセットできるように、また非同期ソフト リセット後や AI エンジンのリロード後に必要に応じて PL の状態をリセットできるようにデザイン アーキテクチャを調整することを推奨しています。Vitis 環境および XRT の詳細は、 『Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの資料』 (UG1416) を参照してください。