デバイスの選択は、アプリケーションの重要な段階で、リソース、パフォーマンス、消費電力、パッケージの要件に基づいて決定する必要があります。要件を満たす最小のデバイスを選択することをお勧めします。
PDM は、AMD Kria™ K26、K24、UltraScale+ (RFSoC を除く)、および Versal デバイスをサポートしています。Versal デバイスの選択には、ファミリ、デバイス、デバイス グレード、パッケージ、スピード グレード、温度グレード、スタティック スクリーニング オプションが含まれます。デバイス選択時に Vccint 電圧やプロセスを初期化することもできます。Kria デバイスを選択する場合は、ファミリ、ボード、デバイス、プロセスを選択するオプションのみがあるグレードを選びます。各デバイスには、それぞれに異なる機能ブロックのセットがありますが、パッケージの選択により、使用可能な I/O とトランシーバーが決まります。詳細は、ターゲット ファミリの製品選択ガイド参照してください。Versal デバイスは次の温度グレードをサポートし、それぞれが消費電力に影響を与えます。
- インダストリアルの動作温度範囲は -40℃ ~ 100℃ です。
- 拡張動作温度範囲は 0℃ ~ 100℃ です。
- Q グレードの動作温度範囲は -40°C ~ 125℃ です。
- 防衛用の動作温度範囲は -55℃ ~ 125℃ です。
AMD 独自のパワー ビニング ストラテジにより、Extended グレード デバイスと比較すると、インダストリアル グレードのスタティック消費電力を低減できます。Versal デバイスでは、最高の毎ワット パフォーマンスを実現する鍵となる、拡張電圧スケーリング オプションが提供されています。Versal デバイスでは、次の動作モードがサポートされます。
- ハイ パフォーマンスのコアの動作電圧は 0.88V (VHP)
- バランス調整済みで、中パフォーマンスのコアの動作電圧は 0.80V (VMP)
- 低消費電力コアの動作電圧は 0.70V (VLP)
Process は、デバイスの製造プロセスのバリエーションを示すもので、リーク電力に大きな影響を与えます。プロセス バリエーション モデルは、デバイス仕様に違反することなく歩留まり要件を満たすための一般的な業界慣行です。デバイス製造時にシリコン プロセスによってトランジスタの特性が変化することで、デバイス間でバリケーションが生じます。Typical は、デバイスがパフォーマンスと消費電力の両方の仕様を満たす中間を、[Maximum] はワースト ケースのプロセス バリエーションを表します。