リーク電力は、ジャンクション温度に対して急激に増加します。このため、PDM で環境条件を正確に指定することが非常に重要です。環境設定では次のフローを選択できます。
- [User Specified Junction Temperature]
- ターゲット ジャンクション温度またはデバイスの最大ジャンクション温度と周囲温度を入力します。
- PDM での Effective ΘJA のデフォルト値は 0 が想定されています (Effective ΘJA フィールドは読み出し専用)。
- [PDM Estimated Junction Temperature]
-
PDM がジャンクション温度を計算するために使用する周囲温度と Effective
ΘJA を入力します。
- 熱シミュレーションからの実効熱抵抗。
注記:
PDM では、熱設定のみが使用され、次の式に基づいてジャンクション温度が計算されます。
ジャンクション温度 = 周囲温度 + (実効熱抵抗 * オンチップ消費電力合計)
重要:
PDM では、実効熱抵抗を計算するために熱解析が実行されることはありません。指定されたジャンクション温度と周囲温度の値に基づいて要件をレポートします。AMD では、PDM で指定された最大の [Effective ΘJA] をシステムの熱解析 (熱シミュレーションまたは実際のシステム測定からのものを推奨) からの確定した [Effective ΘJA] に置き換えることを推奨しています。
指定されたジャンクション温度または計算されたジャンクション温度がデバイスの温度グレード範囲を超える場合は、PDM で警告メッセージが表示されます。
図 1.
PDM の熱設定
注記:
AMD は、Siemens Flotherm、Ansys Icepak、およびツールに依存しない ECXML 形式用の熱モデルを提供しています。AMD では、システム レベルの熱シミュレーションの実行を推奨します。これにより、条件を効果的に評価し、シミュレーションからの [Effective ΘJA] パラメーターを使用して、PDM で正確なデバイスジャンクション温度を見積もることができます。