システム レベルの熱シミュレーションを完了し、Theta Ja (ƟJA) 値を取得したら、この情報を使用して Power Design Manager の見積もりをさらに絞り込むことができます。最初に熱シミュレーションを実行する場合は、ワースト ケースの Tj を想定する必要があります。この見積もりは ƟJA を計算したあとで改善できます。このフローの詳細は、 『FPGA および SOC 用 UltraFast 設計手法ガイド』 (UG949) を参照してください。
図 1. 推奨される熱評価フロー
ΘJA は、デバイスの消費電力 (Pd) ごとにジャンクション温度 (Tj) が周囲温度 (Ta) をどのように上昇させるかを示す測定値です。単位は oC/W で、次の式で計算されます。
ΘJA = (Tj – Ta)/ Pd
Environment の表で、デフォルトの ƟJA を熱シミュレーション結果からの ƟJA で上書きし、周囲温度を指定します。PDM はこれらの値を使用してジャンクション温度を計算し、消費電力の見積り精度を改善します。
次の例では、[User Override OFF] を選択した場合、ƟJA が 2.0 oC/W で、Ta = 40oC が入力されています。電力は 7.2W と見積もられ、Tj は 54.4oC と見積もられます。これにより、デバイスのスタティック消費電力をより正確に見積もることができます。
図 2. 消費電力の概要
Kria SOM K26 および K24 の熱設計ガイドラインは、次のドキュメントを参照してください。