DDR4 インターフェイスの信号と接続

Versal アダプティブ SoC PCB デザイン ユーザー ガイド (UG863)

Document ID
UG863
Release Date
2024-04-01
Revision
1.8 日本語

次の表に、DDR4 アプリケーションで使用する必須の信号を示します。実際に使用する DDR4 アーキテクチャによっては、信号がこの表とは多少異なる場合があります。

重要: デュアルスロット DIMM トポロジでは、SI 反射の影響を軽減するために、DIMM #0 をアダプティブ SoC から最も遠いコネクタに配置します。DIMM #1 コネクタはアダプティブ SoC に最も近い場所に配置します。
表 1. DDR4 信号の定義
信号 説明 必要な PCB 終端 1 信号配線の方法
クロック信号
CK_T/CK_C 2 アドレス/コマンド クロック 図 2 参照 フライバイ
アドレス信号
A[17]、A[13:0] アドレス 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
RAS_N/A[16] 行アクセス ストローブ 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
CAS_N/A[15] 列アクセス ストローブ 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
WE_N/A[14] 書き込みイネーブル 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
BA[1:0] バンク アドレス 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
BG[1:0] バンク グループ 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
コマンド/制御信号
ACT_N アクティベート コマンド 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
CKE クロック イネーブル 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
CS_N チップ セレクト 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
ODT オンダイ終端イネーブル 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
PAR コマンド/アドレス パリティ 遠端の VTT に 39Ω フライバイ
データ信号
DQ バイト/ニブル

(各 8 または 4 ビット)

データ なし、ODT を使用 ポイント ツー ポイント
DM/DBI

(存在する場合、1 バイトにつき 1)

データ マスク/データ バス反転 なし、ODT を使用 ポイント ツー ポイント (未使用の場合は VDDQ に 4.7 kΩプルアップ)
データ ストローブ信号
DQS_T/DQS_C

(1 バイト/ニブルにつき 1 ペア)

データ ストローブ なし、ODT を使用 ポイント ツー ポイント
その他の各種信号
RESET_N リセット 遠端の GND に 4.7kΩ フライバイ
DDR4 デバイス/DIMM のみ
ALERT_N (デバイス) CRC エラー フラグ オープン ドレイン出力 ALERT_N ピンをフライバイとして接続し、50Ω 抵抗を使用して VDD へ終端 共有プルアップ
ALERT_N (DIMM) CRC エラー フラグ オープン ドレイン出力 なし なし
TEN (デバイス) 接続テスト モード入力 GND に 500Ω メモリ デバイスごとに 1 つ
ZQ (デバイス) キャリブレーション基準 GND に 240Ω メモリ デバイスごとに 1 つ
EVENT_N (DIMM) 温度イベント オープン ドレイン出力 同じインターフェイスのすべての EVENT_N ピンを 4.7kΩ 抵抗を介して VDDSPD に接続 共有プルアップ
アダプティブ SoC のみ

IO_VR_7xx

IO_VR_8xx (存在する場合)

キャリブレーション基準

VCCO_7xx に 240Ω

VCCO_8xx (存在する場合) に 240Ω

 
  1. クロックおよびアドレス/コマンド/制御信号で PCB 終端が必要になるのは、コンポーネント インターフェイスの場合のみです。
  2. 幅 DDP または深さ DDP のコンポーネント インターフェイス使用時の CK の負荷を低減するために、9 を超える負荷と 1866Mb/s 以上のデータ レートを処理するインターフェイスには 2 つの CK ペアが必要です。
  3. 詳細は、図 10 および 図 11 を参照してください。
重要: Vivado AXI NoC IP のカスタマイズ時に [Future Expansion for PCB Design] を [Optimum] に設定したシングル ランクおよびシングル スロット RDIMM 構成の場合、DDR4 出力クロック ピンのサイトは、ニブル内で入れ替わります。CK_T ピンが N サイトに、CK_C ピンが P サイトになります。これは既知の挙動で、動作時に機能への影響はありません。外部メモリ インターフェイスでこれらのピンを手動で入れ替えることはしないでください。DDR4 クロックの位相とその他の外部信号の位相が揃わなくなります。

コマンド/アドレス/制御 (CAC) 信号は、遠端終端を使用してフライバイ パターンで配線します。DQ および DQS 信号はポイント ツー ポイントで配線します。次の図に、フライバイおよびポイント ツー ポイント配線の例を示します。

図 1. ポイント ツー ポイント (DQ/DQS) およびフライバイ (CAC) 配線
重要: DDR4 インターフェイスを作成する場合、インターフェイス内のコンポーネントはすべて同じもの (製品番号、データ幅、集積度、およびスピード グレードが同一のもの) を使用する必要があります。
図 2. 差動クロック CK_T/CK_C の遠端終端 (コンポーネント インターフェイスの場合のみ)