目標インピーダンス

Versal アダプティブ SoC PCB デザイン ユーザー ガイド (UG863)

Document ID
UG863
Release Date
2024-04-01
Revision
1.8 日本語

必要なリップル誤差とステップ負荷の量が確定したら、目標インピーダンスを計算で求めることができます。ボード上の PDN ネットワークのインピーダンスは、デカップリング キャパシタの効果が最大となる標準周波数でこの目標インピーダンス以下となるようにする必要があります (周波数範囲については PDM ツールを参照)。これらの周波数を超えると、キャパシタの内部インダクタンスおよび実装インダクタンスによってキャパシタの効果が低くなります。

目標インピーダンスは、次の式で求められます。

図 1. 目標インピーダンスの計算式

たとえば 0.80V レールで誤差 ±3% (1% DC、2% AC)、ステップ負荷要件 40A の場合、次のように計算します。

図 2. 目標インピーダンスの計算方法

前述のとおり、VRM の誤差 ±1% を考慮に入れるため、リップルの目標値には ±2% を使用します。

注記: リップル誤差が固定値 (17mV など) の場合は、この値を上の式の分子として使用します。
ヒント: AMDは、電圧仕様を満たすことを確認するため、ボード レベルの完全な PDN シミュレーションを実行することを推奨します。PDN モデルは、https://japan.xilinx.com/support/download/index.html/content/xilinx/en/downloadNav/device-models/pdn-models/versal-acaps.html からダウンロードできます。