配線トンネルとセンス ラインの使用

Versal アダプティブ SoC PCB デザイン ユーザー ガイド (UG863)

Document ID
UG863
Release Date
2023-09-14
Revision
1.7 日本語

一部の Versal アダプティブ SoC には、最小限の IR ドロップで最大の電力を供給できるように配置された BGA ピンの専用「トンネル」があります。この配線トンネルにより、電源プレーンに「穴」ができるビア キープアウト エリアは不要になります。 配線トンネル内のピンは、アダプティブ SoC 上のダイに直接接続されません。これらのピンがあるため、VCCINT の PCB 配線プレーンには、ほかの信号または電源レールからのビア キープアウト ホールは不要です。

次の図に、VCCINT ピン フィールドを線で囲んだ、VC1902-A2197 デバイスの BGA ピン フィールドを示します。配線トンネル エリア内のピンにより、下層の VCCINT プレーンへのビア キープアウトが不要になるため、VCCINT に電力を供給するメタル プレーンに穴はありません。センス ラインは、配線トンネルの内部を除く VCCINT ピン フィールドのどの地点にも配置できます。

図 1. VCCINT 配線トンネルがある VC1902-A2197

次の図に、VCCINT ピン フィールドを線で囲んだ、VM1802-C1760 デバイスの BGA ピン フィールドを示します。このデバイスには配線トンネルがないため、BGA 上の電源プレーンにビア キープアウトがあり、電力供給効率が低下します。センス ラインの配置には、このピン フィールドの中央近辺の任意の点が推奨されます。

図 2. VM1802-C1760 の VCCINT ピン フィールド