IP のリビジョン管理には、次の手法が推奨されます。
- IP リポジトリを保持する
- XCI ファイルを確認する
IP リポジトリにはパラメーター指定可能な IP のソース コードが格納され、XCI ファイルにはソース コードに適用されるパラメーターが格納されています。これら 2 つのソースを組み合わせると、Vivado により特定デザインの IP インスタンスが再生成されます。生成された IP は再構築可能なため、プロジェクトを作成し直すために IP を保持する必要はありません。パッケージされたカスタム IP を使用する場合、その IP がパッケージされたプロジェクトを管理することを推奨します。
最新バージョンのAMD IP はすべて、Vivado によりインストールされます。プロジェクトを Vivado の最新バージョンにアップグレードする場合、AMD IP リポジトリには最新バージョンのAMD IP のみが含まれます。[Report IP Status] をクリックすると、デザインをアップグレードして新しい IP を含めるようメッセージが表示されます。IP の変更によっては、デザインの機能を保持するためにデザインの修正が必要となる場合があります。Vivado を最新バージョンにアップグレードする場合、AMD IP をアップグレードすることを推奨します。
IP をアップグレードしない場合は、IP XCI ファイルと、project.gen ディレクトリにある IP 出力ファイルをリビジョン管理する必要があります。元の IP リポジトリがないため、IP はカスタマイズし直すことができません。デザインを再作成するには、生成された出力ファイルを保持する必要があります。出力ファイルは、原則的にプロジェクト ソースとなります。IP はロックされて、カスタマイズし直すことはできなくなります。
ロックされた IP は XCIX ファイル (IP コア コンテナーとも呼ぶ) を使用することでも保持できます。XCIX ファイルには、XCI ファイルと、生成された IP の出力ファイルが含まれます。これにより、1 つのファイル オプションで生成された IP のリビジョン管理が可能になります。
IP を保持する最後の方法は、Tcl を使用することです。write_ip_tcl
コマンドは、現在のコンフィギュレーションに基づいて IP を再作成する Tcl スクリプトを生成します。Tcl スクリプトを再実行すると、XCI ファイルが再作成されます。IP リポジトリは生成された Tcl スクリプトにより保持されないため、生成された Tcl を再実行する場合はリポジトリを保存しておく必要があります。