Vivado Design Suite には、プロジェクト モードと非プロジェクト モードの 2 つのモードがあります。通常 Vivado IDE ではプロジェクト モードを実行します。このモードでは、Vivado IDE でプロジェクトを作成すると、デザインのステートが自動的に保存され、レポートおよびメッセージが作成され、ソース ファイルが管理されます。非プロジェクト モードは、通常 Tcl コマンドまたはスクリプトから実行します。このモードでは、ユーザーがデザイン フローを完全に制御し、Vivado ツールで自動的にソース ファイルが管理されたり、デザイン ステートがレポートされたりすることはありません。ただし、非プロジェクト モードの各段階のデザインを Vivado IDE で開いて、デザイン解析および制約の割り当てを実行することはできます。アクティブ デザインはメモリ内にあり、加えた変更は自動的にその後のフローに渡されます。変更は、新しい制約ファイルまたはデザイン チェックポイントとして保存できます。詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン フローの概要』 (UG892) を参照してください。
プロジェクト モードでは、Vivado IDE では非プロジェクト モードにはない次の機能が使用できます。
- ソース ファイルの管理およびステータス
- Flow Navigator およびプロジェクト サマリ
- 統合されたメッセージおよび標準レポートの自動生成
- RTL へのクロスプローブ
- ツール設定およびデザイン コンフィギュレーションの保存
- 複数の合成およびインプリメンテーション run の試行
- 制約セットの使用および管理
- run 結果の管理およびステータス
- IP カタログを使用した IP の設定および統合
プロジェクト モードにはこれらの機能があるので、使いやすさの面で利点があります。たとえば、Vivado IDE で以前に作成したプロジェクトを開くと、現在のデザイン ステート、run 結果、前に生成したレポートおよびメッセージが表示できます。Flow Navigator を使用すると、[Generate Bitstream] をクリックするだけで、デザインの合成およびインプリメンテーションが実行され、ビットストリーム ファイルが生成されます。また、エラー メッセージをクリックすると、ソース ファイルのエラー箇所が直接ハイライトされます。