プラットフォーム ボード フローのエレメント - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: システム レベル デザイン入力 (UG895)

Document ID
UG895
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

Vivado Design Suite プラットフォーム ボード フローでは、次のファイルが使用されます。

ボード ファイル
board.xml という名前を付ける必要があります。ボード ファイルは、AMD デバイスを含むシステム レベルのボードで使用されるコンポーネントをリストし、次を実行します。
  • システム レベルで使用されるコンポーネントをリスト
  • これらのコンポーネントがサポートされるさまざまな動作モードを定義
  • これらのコンポーネントによりインプリメントされる信号インターフェイスをリスト
  • デザイン プロジェクトにこれらのインプリメントするのに適した IP をリスト
  • インターフェイス定義の論理ポートを AMD デバイスの物理ポートおよびコンポーネント ピンにマップ

AMD 標準ボード定義ファイルは、Vivado Design Suite のインストール ディレクトリの次の場所にあります。

<install_dir>/Vivado/<version>/data/boards/board_files

<install_dir> は Vivado Design Suite がインストールされているディレクトリ、<version> はソフトウェア バージョンを示します。

ユーザー定義のボード ファイルは、AMD 標準ボード定義ファイルをカスタマイズの開始点として使用すると作成できます。ユーザー定義またはサードパーティのボード ファイルおよび関連ファイルは、Vivado ツールを起動するときに次のパラメーターを設定しておくと、ボード リポジトリに追加され、Vivado Design Suite で使用できるようになります。

set_param board.repoPaths [list "<path1>" “<path2>” “...”]

<path> には、board.xml で参照される part0_pins.xmlpreset.xml などの 1 つまたは複数のボード ファイルを含むディレクトリへのパスを指定します。このパスには、それぞれにボード ファイルが保存されているサブディレクトリを含むディレクトリを指定することもできます。次に例を示します。

set_param board.repoPaths [list "C:/Data/usrBrds" "C:/Data/othrBrds"]
ヒント: Vivado Design Suite を起動した後に、Vivado_init.tcl ファイルで board.RepoPaths パラメーターを設定する必要があります。Vivado_init.tcl ファイルの詳細は、 『Vivado Design Suite Tcl コマンド リファレンス ガイド』 (UG835) の「Tcl でのスクリプト機能」セクションを参照してください。
ピン ファイル
ピン ファイル: ボード ファイルの <port_map> にある、AMD デバイスのコンポーネント ピン名をデバイス パッケージの物理ピン ロケーションにマップします。これにより、AMD デバイスに入力される信号の I/O 割り当てをパッケージされているパーツのピンに割り当てやすくなります。このファイルは、ボード リポジトリのボード ファイルと同じフォルダーまたはディレクトリにあります。
プリセット ファイル
デザイン プロジェクトでバス インターフェイスのインプリメンテーションに使用される IP に対して、あらかじめ定義されている IP 設定オプションがリストされます。このプリセット ファイルは、IP カタログの IP をカスタマイズし、デザインに追加するときに、Vivado Design Suite によって使用されます。このファイルは、ボード リポジトリのボード ファイルと同じフォルダーまたはディレクトリにあります。
インターフェイス ファイル
信号の論理ポートおよび属性を定義します。バス インターフェイスは、機能を共有する信号のグループです。インターフェイス定義を使用して機能が共通の信号をまとめると、Vivado Design Suite IP インテグレーターのブロック図で IP を接続しやすくなります。詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: IP インテグレーターを使用した IP サブシステムの設計』 (UG994) を参照してください。

AMD 標準インターフェイス定義ファイルは、Vivado Design Suite のインストール ディレクトリの次の場所にあります。

<install_dir>/Vivado/<version>/data/ip/interfaces

また、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: カスタム IP の作成とパッケージ』 (UG1118) で説明されているように、Vivado IP パッケージャーを使用してカスタム インターフェイスを定義することもできます。

IP ファイル
IP 定義は、IP-XACT 規格に基づいた XML ファイル component.xml に保存されます。このファイルには、システムレベル ボードによりインプリメントされているインターフェイスに接続可能な、IP コアの論理ポートおよびバス インターフェイスがリストされます。

AMD IP 定義ファイルは Vivado Design Suite のインストール ディレクトリにあります。

<install_dir>/Vivado/<version>/data/ip/interfaces