IP のカスタマイズ - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: IP を使用した設計 (UG896)

Document ID
UG896
Release Date
2023-11-03
Version
2023.2 日本語
ヒント: テキスト ボックスにデータを入力したり、データを変更する際、値が使用されて編集可能であれば、テキストが黒、背景色が白になります。値が使用されていても編集可能ではない場合、テキストが黒、背景色が灰色になります。値が使用されていないか、適用可能ではない場合、その前後のラベルも含めてテキストは灰色になります。

IP カタログを使用して IP カスタマイズを作成するには、IP をダブルクリックするか、ツールバーの [Customize IP] ボタンをクリックするか、IP を右クリックして [Customize IP] をクリックします。

[Customize IP] ダイアログ ボックスには、IP をカスタマイズするためのさまざまなパラメーターが表示されます。このダイアログ ボックスは、選択した IP のタイプによって異なり、パラメーターを指定するタブが 1 つまたは複数表示されます。

また、[Customize IP] ダイアログ ボックスには、IP シンボルと特定の IP のオプションを設定するタブが含まれます。Vivado IDE では、これらの設定オプションは <ip_name>.xci file ファイルに記述され、IP オブジェクトのプロパティとして保存されます。

注意:
Windows オペレーティング システムではパスの長さが 260 文字までに制限されており、これが Vivado ツールに影響する可能性があります。この問題を回避するには、プロジェクトの作成、IP および Manage IP プロジェクトの定義、ブロック デザインの作成を実行する際に、ディレクトリの場所および名前をできるだけ短くしてください。プロジェクト外に IP を保存する場合は、この点に注意してください。

IP シンボルでは、Vivado IDE の [Schematic] ウィンドウと同じ拡大/縮小、サイズ変更、自動フィット機能がサポートされています。

次の図に、FIFO Generator IP の [Customize IP] ダイアログ ボックスを示します。

図 1. FIFO Generator IP の [Customize IP] ダイアログ ボックス

[Customize IP] ダイアログ ボックスで次のオプションを設定します。

  • Documentation > Product Guide: 選択した IP の製品ガイドを開きます。
  • IP Location: IP を保存するディレクトリを指定します。このディレクトリは、RTL ベース プロジェクトの IP ごとに変更できます。この機能は、Manage IP プロジェクトではリポジトリが構築されるので、使用できません。
  • Switch to Defaults: すべての設定オプションをデフォルト状態にリセットし、それを確認するダイアログ ボックスが表示されます。

必要に応じて IP をカスタマイズし、OK をクリックします。

AMD では、数値を指定する際は、処理速度を上げるため 16 進数の使用をお勧めします。

IP の Tcl コマンド

次は IP に使用する Tcl コマンドの例です。

IP カスタマイズを作成する例

IP は、create_ip コマンドを使用してもカスタマイズできます。次に例を示します。

create_ip -name fifo_generator -version 12.0 -vendor amd.com -library ip\

-module_name fifo_gen

-vlnv を指定するか、-vendor-library-name、および version すべてを指定する必要があります。

注記: create_ip コマンドを実行すると、IP のコンフィギュレーションである IP カスタマイズ ファイル (XCI) と、インスタンシエーション テンプレートおよび BOM (XML) ファイルは作成されますが、それ以外の出力ファイルは作成されません。IP のデフォルト コンフィギュレーションは create_ip コマンドで設定します。

IP プロパティの設定例

IP のコンフィギュレーション設定を定義するには、set_property コマンドを使用します。次に例を示します。

set_property CONFIG.Input_Data_Width 12 [get_ips fifo_gen]

IP プロパティのレポート例

IP で使用可能なプロパティのリストを取得するには、report_property コマンドを使用します。次に例を示します。

report_property CONFIG.* [get_ips <ip_name>]

コンフィギュレーション プロパティには、名前の冒頭に CONFIG が付いています。

IP カスタマイズ プロパティの検索例

IP カスタマイズ プロパティがデフォルトに設定されているか、またはユーザーによって設定されているかを判断するには、次のコマンド例を参考にしてください。

# Find the read data count width.
get_property CONFIG.Read_Data_Count_Width [get_ips char_fifo]
10
# Determine the source of CONFIG.Read_Data_Count_Width property.
# See that this is the default value
get_property CONFIG.Read_Data_Count_Width.value_src [get_ips char_fifo]
default 
# Get the output data width.
get_property CONFIG.Output_Data_Width [get_ips char_fifo]
8
# Determine the source of CONFIG.Output_Data_Width property.
# See that this is set by the user.
get_property CONFIG.Output_Data_Width.value_src [get_ips char_fifo]
user