コア コンテナー機能を使用すると、IP が 1 つのファイルで提供されるので、リビジョン管理システムを使用する場合の作業が簡単になります。
set_property coreContainer.alwaysCreateXCI 1 [current_project]
このオプションの機能を使用すると、IP および生成されたすべての出力ファイルが 1 つの圧縮バイナリ ファイル (拡張子 .xcix) として保存されます。このファイルは、IP カスタマイズ ファイルである XCI ファイルと同様に機能します。
[get_ips {<ip_name>}]
IP を追加または読み込む際、通常 XCI ファイルを指定しますが、コア コンテナーを使用する場合は XCIX ファイルを追加するか、または読み込みます。
既存の IP に対してコア コンテナー機能をイネーブルにすると、IP ディレクトリと出力ファイルが XCIX ファイルに置き換えられます。コア コンテナー機能をディスエーブルにすると、XCIX ファイルが出力ファイルと XCI ファイルを含む IP ディレクトリに変換されます。
IP のコア コンテナーをイネーブルにすると、IP インスタンスのディスク上での表現は変更されますが、Vivado 内での IP の表現は変更されません。
Vivado の [Sources] ウィンドウでは、2 つの IP の表示は同じで、いずれにも出力ファイルがリストされており、Vivado IDE 内で開くことができます。
ディスク上では、clk_core
IP にはフォルダーがありますが、char_fifo
IP には XCIX ファイルがあるだけです。IP にコア コンテナーを使用すると、Vivado によりこの XCIX ファイルから合成およびインプリメンテーションに必要な IP ソース ファイルが読み出されます。ファイルは一時ディレクトリに抽出されるわけではなく、バイナリ ファイルから直接読み出されます。
XCIX ファイルには、次のように XCI ファイルと同じ機能があります。
- IP のステータスおよび詳細をレポート ([Report IP Status])
- 新しいバージョンが入手可能になったときに IP をアップグレード、古いバージョンの IP を保持することも可能
- IP をカスタマイズし直すことが可能 (最新バージョンの場合)
- IP をリセットして再生成可能 (最新バージョンの場合)
プロジェクト内では、コア コンテナーを使用している場合でも使用していない場合でも、IP は同じように表示されます。[IP Sources] ビューには IP に生成されたすべてのファイルが表示され、これまでと同様にここからダブルクリックして開くことができます。また、IP に関連する Tcl コマンドも、コア コンテナーを使用しているかどうかにかかわらず同じです。
すべての IP と同様、一部のファイルは使いやすいように ip_user_files
ディレクトリに保存されます。詳細は、コア コンテナー用 IP ユーザー ファイル (ip_user_files) を参照してください。