ブラック ボックスには、ダイナミック出力ポートのタイプとレートをサポートする便利な機能があります。たとえば、入力ポートの幅に基づいて出力ポート幅を設定しなければならないことがよくあります。SysgenPortDescriptor には、ポートの設定を決めることができるメンバー変数があります。ブロックの入力ポートでこれらのメンバー変数を確認して、出力ポートのタイプおよびレートを設定できます。
たとえば、次のようにポート (この場合は din) の幅およびレートを取得できます。
input_width = this_block.port('din').width;
input_rate = this_block.port('din').rate;
注記: ブラック ボックスのコンフィギュレーション M 関数は、モデルをコンパイルするときに数回呼び出されます。このコンフィギュレーション関数は、データ型およびレートがブラック ボックスに渡される前に、呼び出すことができます。
SysgenBlockDescriptor オブジェクトには、inputTypesKnown と inputRatesKnown というブール メンバー変数があり、ポート タイプおよびレートがブロックに渡されているかどうかを伝えます。入力ポート コンフィギュレーションに基づいてダイナミック出力ポート タイプまたはレートを設定している場合、inputTypesKnown および inputRatesKnown の値をチェックする条件文の中にコンフィギュレーション コールを入れ子にする必要があります。
次に、ダイナミック出力ポート dout の幅を、入力ポート din と同じ幅に設定するコード例を示します。
if (this_block.inputTypesKnown)
dout.setWidth(this_block.port('din').width);
end
ダイナミック レートの設定も同じようになります。次のコードは、出力ポート dout のサンプル レートを入力ポート din のサンプル レートより 2 倍低速に設定します。
if (this_block.inputRatesKnown)
dout.setRate(this_block.port('din').rate*2);
end