クロック プランニングでは、AMD デバイス上のさまざまなクロック リソースを使用してクロックをデバイス全体に分配します。AMD デバイスは、クロック領域の列と行に分割されています。クロック領域には、CLB、DSP スライス、ブロック RAM、インターコネクト、関連するクロック リソースが含まれます。クロック領域のサイズと内容は、デバイスのタイプによって異なります。AMD UltraScale™ デバイスでは、クロック領域には 60 個の CLB、24 個の DSP スライス、12 個のブロック RAM が含まれ、中央に水平クロック スパイン (HCS) があります。7 シリーズ デバイスでは、クロック領域には 50 個の CLB および 50 個の I/O を含む I/O バンクが 1 つ含まれ、中央に水平クロック行 (HROW) があります。
システム クロック (ボード クロック) がプライマリ クロックであり、入力ポートまたはギガビット トランシーバー ピンを介してデザインに入力されます。各 I/O バンクには、システム クロックをデバイスに取り込み、クロック配線リソースに供給するクロック兼用入力ピンがあります。クロック兼用入力ピンは、専用クロック バッファーと組み合わせて、システム クロックを次のリソースに供給します。
- グローバル クロック ライン
- 同じ I/O バンクおよび隣接する I/O バンク内の I/O クロック ライン
- 同じクロック領域および縦方向に隣接するクロック領域内のリージョナル クロック
- クロック マネージメント タイル (CMT)注記: プライマリ クロックを定義するには、create_clock Tcl コマンドを使用します。create_clock コマンドの詳細は、 『Vivado Design Suite Tcl コマンド リファレンス ガイド』 (UG835) を参照してください。合成済みまたはインプリメント済みデザインでは、BUFGCTRL、MMCM、BUFR、IDELAYCTRL などのグローバルおよびリージョナル クロック関連のロジックを [Clock Resources] ウィンドウを使用して手動で配置できます。クロック ロジックは、[Device] ウィンドウでも手動で配置できます。[Device] ウィンドウには、デバイス特有のリソースに対して適切なロジック サイトが表示されます。クロック プランニングの詳細は、該当するデバイスのクロッキング リソース ユーザー ガイドを参照してください。推奨: AMDでは、ピン配置を選択する前にクロック リソースを選択しておくことをお勧めします。クロックを選択すると、特定のピン配置が決定し、そのロジックの配置も指定されるからです。クロックを適切に選択することにより、優れた結果を得ることができます。ヒント: AMD Vivado™ ツールでは、クロック プランニングはインプリメンテーション中に自動的に処理されます。その後、インタラクティブ クロック プランニングを使用して、手動でクロッキングの問題に対処できます。