log_wave
コマンドを使用すると、Vivado シミュレータの波形ビューアーで指定した HDL オブジェクトを表示するため、シミュレーション出力を記録できます。add_wave
とは異なり、log_wave
コマンドでは波形ビューアー (波形設定) に波形オブジェクトは追加されず、Vivado シミュレータの波形データベース (wdb) への出力が記録されるようになるだけです。
ヒント: オブジェクト挿入以前のオブジェクト値を表示するには、シミュレーションを実行し直す必要があります。値がないためにシミュレーションを再実行するのを避けるには、シミュレーション run を開始するときに、log_wave -r / Tcl コマンドを実行してデザインの表示可能な HDL オブジェクトすべての値を取り込みます。
構文
log_wave [-recursive] [-r] [-quiet] [-verbose] <hdl_objects>...
Tcl コマンド log_wave の使用例
波形出力を記録するには、次を使用します。
- デザイン内のすべての信号 (代替の最上位モジュールのものを除く):
log_wave -r /
- スコープ /tb 内のすべての信号:
log_wave /tb/*
- a で始まって b で終わり、ab 間に数字が含まれる名前のオブジェクト:
log_wave [get_objects -regexp {^a[0-9]+b$}]
- 現在のスコープおよびすべての下位スコープ内のすべてのオブジェクト:
log_wave -r *
- メッセージの制限を一時的に解除し、コマンドからのすべての出力を返します。
log_wave -v
- 現在のスコープ内のオブジェクト:
log_wave *
- スコープ
/tb/UUT
のポートのみ:log_wave [get_objects -filter {type == in_port || type == out_port || type == inout_port || type == port} /tb/UUT/*]
- スコープ
/tb/UUT
の内部信号のみ:log_wave [get_objects -filter {type == signal} /tb/UUT/*]
信号順、名前形式、基数、色などの波形設定は、必要に応じて波形設定 (WCFG) ファイルに保存されます。Vivado シミュレータを使用したシミュレーション波形の解析を参照してください。