UNIFAST ライブラリ - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: ロジック シミュレーション (UG900)

Document ID
UG900
Release Date
2023-10-18
Version
2023.2 日本語

UNIFAST ライブラリは RTL ビヘイビアー シミュレーションで使用可能なオプションのライブラリで、シミュレーションの実行時間を短縮します。

重要: UNIFAST ライブラリは論理シミュレーションで使用できるオプションのライブラリで、シミュレーションを高速化します。UNIFAST ライブラリは 7 シリーズ デバイスでのみサポートされています。UltraScale 以降のデバイス アーキテクチャでは、すべての最適化が UNISIM ライブラリにデフォルトで組み込まれているので、UNIFAST はサポートされません。UNIFAST ライブラリには、フル モデルで使用可能なチェック/機能がすべて含まれているわけではないので、サインオフ シミュレーションには使用できません。

シミュレーション時間の短縮は、シミュレーション モードのプリミティブ機能のサブセットをサポートすることで達成されます。

注記: このシミュレーション モデルでは、サポートされない属性値のみがチェックされます。

MMCME2

シミュレーションの実行時間を短縮するため、高速の MMCME2 シミュレーション モデルではフル モデルと比較して次の点が変更されています。

  1. 基本的なクロック生成機能のみが含まれます。DRP、ファイン位相シフト、クロック停止およびクロック カスケードなどのその他の機能はサポートされません。
  2. 入力クロックは、周波数および位相が変更されておらず、安定していると想定されます。入力クロック周波数のサンプリングは、LOCKED 信号が High にアサートされると停止します。
  3. 出力クロック周波数、位相、デューティ サイクルおよびその他の機能は、入力クロック周波数とパラメーター設定から直接計算されます。
    注記: 出力クロック周波数は、input-to-VCO クロックからは生成されません。
  4. 標準の MMCME2 シミュレーション モデルと高速の MMCME2 シミュレーション モデルの LOCKED 信号のアサート時間は異なります。
    • 標準モデルの LOCKED アサート時間は、M および D 設定によって異なります。M および D の値が大きいと、標準 MMCME2 シミュレーション モデルのロック時間が比較的長くなります。
    • 高速シミュレーション モデルの LOCKED アサート時間は短かくなっています。

DSP48E1

シミュレーション実行時間を短縮するため、高速 DSP48E1 シミュレーション モデルでは次の機能がフル モデルから削除されています。

  • パターン検出
  • OverFlow/UnderFlow
  • DRP インターフェイスのサポート

GTHE2_CHANNEL/GTHE2_COMMON

シミュレーション実行時間を短縮するため、高速 GTHE2 シミュレーション モデルでは次の機能が異なっています。

  • GTH リンクは、近端と遠端のリンク パートナー間で PPM (Parts Per Million) レートの差なしで同期する必要があります。
  • GTH を介したレイテンシのハードウェア操作とのサイクル精度は高くありません。
  • DRP プロダクション リセット シーケンスはシミュレーションできません。UNIFAST モデルを使用する場合は、これをバイパスしてください。