使用可能な物理最適化

使用可能な物理最適化 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザーガイド: インプリメンテーション (UG904)

Document ID

UG904

Release Date

2023-11-01

Version

2023.2 日本語

Vivado ツールでは、インメモリデザインに対して次の表に示すように物理最適化が実行されます。

重要: 特定の物理最適化に対応するコマンドオプションを指定すると、その最適化のみが実行されます。ほかの最適化は、通常デフォルトで実行されるものも、ディスエーブルになります。

表 1. 配置後および配線後の物理最適化
オプション名	配置後		配線後
オプション名	実行可能	デフォルト	実行可能	デフォルト
クリティカルセルの最適化	Y¹	Y¹	Y¹	N
ファンアウトの最適化	Y¹	Y¹	N	N/A
ファンアウトが非常に大きいネットの最適化	Y¹	Y¹	N	N/A
インターコネクトリタイミング	Y²	Y²	Y²	Y²
クリティカルセルのグループ最適化	Y²	Y²	N	N/A
クロックの最適化	Y²	Y²	○	○
DSP レジスタの最適化	○	○	×	N/A
ブロック RAM レジスタの最適化	○	○	×	N/A
UltraRAM レジスタの最適化	○	○	×	N/A
シフトレジスタの最適化	○	○	×	N/A
クリティカルピンの最適化	○	○	○	○
LUT 再構築の最適化	○	○	○	○
シングル LUT の最適化	Y²	Y²	Y²	Y²
LUT カスケードの最適化	Y²	Y²	N	N/A
配置の最適化	Y¹	Y¹	Y¹	Y¹
配線の最適化	×	なし	○	○
ブロック RAM イネーブルの最適化	Y¹	×	N	N/A
ホールド違反修正	○	×	○	×
立ち下がりエッジで動作するフリップフロップの挿入	○	×	N	N/A
Laguna ホールド違反の修正最適化	N	N/A	Y¹	×
ネットの強制的な複製	○	×	N	N/A
SLR をまたぐパスの最適化	Y¹	Y¹	Y¹	Y¹
UltraScale のみ。 Versal デバイスのみ。

最適化がプリミティブセルで実行されると、そのセルの PHYS_OPT_MODIFIED プロパティがアップデートされ、最適化が反映されます。複数の最適化が同じセルに対して実行される場合、PHYS_OPT_MODIFIED 値に最適化リストが発生する順序で含まれます。次の表は、PHYS_OPT_MODIFIED プロパティとその該当値へのアップデートをトリガーする phys_opt_design オプションをリストしています。

表 2. 最適化オプションおよび値
phys_opt_design オプション	PHYS_OPT_MODIFIED 値
`-fanout_opt`	FANOUT_OPT
`-placement_opt`	PLACEMENT_OPT
`-routing_opt`	MISC_OPT
`-slr_crossing_opt`	SLR_CROSSING_OPT
`-insert_negative_edge_ffs`	INSERT_NEGEDGE
`-restruct_opt`	RESTRUCT_OPT
`-interconnect_retime`	IMR_RETIME_OPT
`-lut_opt`	MISC_OPT
`-casc_opt`	MISC_OPT
`-cell_group_opt`	CELL_GROUP_OPT
`-critical_cell_opt`	CRITICAL_CELL_OPT
`-dsp_register_opt`	DSP_REGISTER_OPT
`-bram_register_opt`	BRAM_REGISTER_OPT
`-uram_register_opt`	URAM_REGISTER_OPT
`-shift_register_opt`	SHIFT_REGISTER_OPT
`-hold_fix`	HOLD_FIX
`-aggressive_hold_fix`	HOLD_FIX
`-retime`	MISC_OPT
`-force_replication_on_nets`	FORCE_REPLICATION_ON_NETS
`-critical_pin_opt`	MISC_OPT
`-clock_opt`	CLOCK_OPT
`-sll_reg_hold_fix`	MISC_OPT