デフォルトでは、[Report CDC] で各終点およびクロック ペアごとにレポートされる違反は 1 つだけです。終点または特定のクロック ペアに対して複数の違反がある場合は、優先度の最も高い CDC 違反のみがレポートされます。
次の表は、CDC ルールを優先度の高い順番に示しています。
ルール ID | CDC トポロジ | 重要度 | カテゴリ |
---|---|---|---|
CDC-18 | HARD_SYNC プリミティブと同期 | 情報 | Safe (安全) |
CDC-13、14 | FD 以外のプリミティブに 1 ビットまたは複数ビットの CDC パス | クリティカル | Unsafe (危険) |
CDC-17 | MUX ホールド タイプ | 警告 | Safe (安全) |
CDC-16 | MUX タイプ | 警告 | Safe (安全) |
CDC-15 | CE タイプ | 警告 | Safe (安全) |
CDC-26 | LUTRAM 読み出し/書き込みが競合する可能性あり | 警告 | Safe (安全) |
CDC-7 | 非同期リセットが同期しない | クリティカル | Unknown (不明) |
CDC-1、4 | 同期しない 1 ビットまたは複数ビットの CDC | クリティカル | Unknown (不明) |
CDC-12 | 複数クロックのファンイン | クリティカル | Unsafe (危険) |
CDC-10 | シンクロナイザー間で組み合わせロジックが検出 | クリティカル | Unsafe (危険) |
CDC-11 | 立ち上がりフロップからデスティネーション ドメインまでのファンアウト | クリティカル | Unsafe (危険) |
CDC-9 | ASYNC_REG プロパティで同期された非同期リセット | 情報 | Safe (安全) |
CDC-6 | ASYNC_REG プロパティで同期された複数ビット | 警告 | Unsafe (危険) |
CDC-3 | ASYNC_REG プロパティで同期された 1 ビット | 情報 | Safe (安全) |
CDC-8 | 不足する ASYNC_REG プロパティで同期された非同期リセット | 警告 | Safe (安全) |
CDC-2,5 | 不足する ASYNC_REG プロパティで同期された 1 ビットまたは複数ビット | 警告 | Safe (安全) |
注記: 重要度が「警告」になっているルールの一部は、ほかのクリティカル ルールよりも優先度が高くなっています。これらのルールは、CDC トポロジが違っているため、同じ終点には適用できないからです。
終点に複数の CDC 違反が含まれる場合に、最も優先度の高い違反が除外されると、次の違反が優先順に基づいてレポートされます。
除外設定を作成するには、ルールの優先度に関係なく、1 つの run の終点ごとにすべての CDC 違反をレポートしておくと便利です。report_cdc
にコマンド ライン オプションの -all_checks_per_endpoint
を使用すると、デザイン内のすべての CDC 違反のレポートを生成できます。
注記:
-all_checks_per_endpoint
は、Tcl コンソールのみで使用でき、[Report CDC] ダイアログ ボックスではサポートされません。ただし、-name
オプションを使用すると、-all_checks_per_endpoint
の結果を Vivado IDE に表示させることはできます。