CDC ルールの優先度 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン解析およびクロージャ テクニック (UG906)

Document ID
UG906
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

デフォルトでは、[Report CDC] で各終点およびクロック ペアごとにレポートされる違反は 1 つだけです。終点または特定のクロック ペアに対して複数の違反がある場合は、優先度の最も高い CDC 違反のみがレポートされます。

次の表は、CDC ルールを優先度の高い順番に示しています。

表 1. CDC ルールの優先度
ルール ID CDC トポロジ 重要度 カテゴリ
CDC-18 HARD_SYNC プリミティブと同期 情報 Safe (安全)
CDC-13、14 FD 以外のプリミティブに 1 ビットまたは複数ビットの CDC パス クリティカル Unsafe (危険)
CDC-17 MUX ホールド タイプ 警告 Safe (安全)
CDC-16 MUX タイプ 警告 Safe (安全)
CDC-15 CE タイプ 警告 Safe (安全)
CDC-26 LUTRAM 読み出し/書き込みが競合する可能性あり 警告 Safe (安全)
CDC-7 非同期リセットが同期しない クリティカル Unknown (不明)
CDC-1、4 同期しない 1 ビットまたは複数ビットの CDC クリティカル Unknown (不明)
CDC-12 複数クロックのファンイン クリティカル Unsafe (危険)
CDC-10 シンクロナイザー間で組み合わせロジックが検出 クリティカル Unsafe (危険)
CDC-11 立ち上がりフロップからデスティネーション ドメインまでのファンアウト クリティカル Unsafe (危険)
CDC-9 ASYNC_REG プロパティで同期された非同期リセット 情報 Safe (安全)
CDC-6 ASYNC_REG プロパティで同期された複数ビット 警告 Unsafe (危険)
CDC-3 ASYNC_REG プロパティで同期された 1 ビット 情報 Safe (安全)
CDC-8 不足する ASYNC_REG プロパティで同期された非同期リセット 警告 Safe (安全)
CDC-2,5 不足する ASYNC_REG プロパティで同期された 1 ビットまたは複数ビット 警告 Safe (安全)
注記: 重要度が「警告」になっているルールの一部は、ほかのクリティカル ルールよりも優先度が高くなっています。これらのルールは、CDC トポロジが違っているため、同じ終点には適用できないからです。

終点に複数の CDC 違反が含まれる場合に、最も優先度の高い違反が除外されると、次の違反が優先順に基づいてレポートされます。

除外設定を作成するには、ルールの優先度に関係なく、1 つの run の終点ごとにすべての CDC 違反をレポートしておくと便利です。report_cdc にコマンド ライン オプションの -all_checks_per_endpoint を使用すると、デザイン内のすべての CDC 違反のレポートを生成できます。

注記: -all_checks_per_endpoint は、Tcl コンソールのみで使用でき、[Report CDC] ダイアログ ボックスではサポートされません。ただし、-name オプションを使用すると、-all_checks_per_endpoint の結果を Vivado IDE に表示させることはできます。