[Complexity] - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン解析およびクロージャ テクニック (UG906)

Document ID
UG906
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

階層全体の接続密度を表すデザイン ネットリストの複雑性をレポートできます。配線の初期段階で配線の密集を示すことができます。コマンドのこのセクションは、特に大規模デザインではコンパイル時間の影響を受けます。詳細は、複雑性レポート を参照してください。

同等 Tcl オプション: -complexity

Hierarchical Depth オプションをオンにしている場合、最上位セルの下の階層レベルを選択して Rent 係数を計算できます。デフォルトでは最上位となっていますが、[Advanced] タブの -cells オプションでより下のレベルに調整できます。この cells オプションを使用することで、解析する階層の数が削減され、計算時間が短縮されます。

同等 Tcl オプション: -hierarchical_depth <arg>

Rent Greater Than オプションは、レポートに表示される情報を、指定されたレベル以上の Rent を示すモジュールとその子モジュールに制限します。通常、この値以下のモジュールでは密集は発生しません。デフォルト値は 0.6 です。

同等 Tcl オプション: -rent_greater_than <arg>

Instances Greater Than オプションは、Rent の計算の対象となる階層セルの数を制限します。小型モジュールでは、通常、Rent 係数が大きくても密集は発生しません。この値を大きくすると、コマンドのコンパイル時間が短縮されます。デフォルト値は 15000 です。

同等 Tcl オプション: -instances_greater_than <arg>

Instances Lesser Than オプションは、Rent の計算の対象となる階層セルの数を制限します。一般に、その結果実行する密集の緩和を目的としたアクションはエリアを増大させることになるため、必要以上に大きくない階層セルで実行するのが最適です。この値を小さくすると、通常、コマンドのコンパイル時間が短縮されます。デフォルト値は 100000 です。

同等 Tcl オプション: -instances_lesser_than <arg>

Average Fanout Greater Than オプションは、モジュール内の信号の平均ファンアウトを計算し、その値がしきい値以下であれば Rent の計算を実行しないことで、Rent の計算の対象となる階層セルの数を制限します。密集を予測するのに最適なモジュールは、Rent 係数と平均ファンアウトが共に大きいモジュールです。この値を大きくすると、コマンドのコンパイル時間が短縮されます。デフォルト値は 3.0 です。

同等 Tcl オプション: -av_fanout_greater_than <arg>