QoR Suggestions レポートは、上部のサマリ セクションに各推奨項目がリストされ、それらの推奨項目の詳細がレポートの下部に表示されます。次に、生成されたレポートの例を示します。
図 1. report_qor_suggestions レポートの例
Suggestion Report の下には、すべての推奨項目がリストされます。これらは 4 つのカテゴリに分類されています。次の組み合わせで表示されます。
- GENERATED および EXISTING
-
- [GENERATED] は、フローの現段階で新しく生成された推奨事項です。
- [EXISTING] は、フローの前の段階からの推奨項目、または RQS ファイルから読み込んだ推奨項目です。
- APPLIED および FAILED TO APPLY
-
- [APPLIED] は、イネーブルになっている推奨項目で、APPLICABLE_FOR 段階が実行されて推奨項目が問題なく適用されたものです。
- [FAILED TO APPLY] は、イネーブルになっている推奨項目で、APPLICABLE_FOR 段階が実行されたときに適用できなかったものです。適用されなかった理由を理解するには、ログ ファイルを確認します。[APPLIED] は、イネーブルになっている推奨項目で、APPLICABLE_FOR 段階が実行されて推奨項目が問題なく適用されたものです。
レポートの下半分は、生成された推奨項目の詳細で、report_qor_suggestions
でデザインの解析に使用される次のカテゴリ別に表示されます。
- クロッキング
- 密集度
- 使用率
- タイミング
- ネットリスト
- XDC
- ストラテジ
[GENERATED] には、詳細情報が表示されており、推奨項目がレポートされた理由を確認できます。[GENERATED] の詳細セクションからは、クロスプローブができます。次のような便利なクロスプローブ方法があります。
- オブジェクトを選択すると、Device ビューなど、別のウィンドウのオブジェクトがハイライトされます。
- F4 キーを押すと、選択したオブジェクトの回路図が表示されます。
- オブジェクトを右クリックして、タイミング レポートを生成できます。
[EXISTING] を確認すると、オブジェクトが変更されていて、存在していないこともあります (opt_design
によりネットリストからオブジェクトが削除さているなど)。そのため、[EXISTING] 推奨項目を選択したときに、クロスプローブが機能しない場合があります。
各推奨項目に対し、レポートに追加の列があり、推奨項目がどのように機能するかに関する有益な情報を確認できます。これらの列の詳細を次の表に示します。
属性 | 値 | 説明 |
---|---|---|
GENERATED_AT | デザイン段階 (例: opt_design ) |
推奨項目の生成された段階。 |
APPLICABLE_FOR | デザイン段階 (例: opt_design ) |
推奨項目をイネーブルにして再実行する必要のある段階。 |
SOURCE | RQS ファイル、または推奨項目が現在の run で生成された場合は current_run 。 |
推奨項目がある場所です。 |
AUTOMATIC | Yes、No | Vivado ツールが推奨項目を自動的に実行できるのかどうかを指定します。 |
SUGGESTION_SCOPE | GLOBALSCOPE、OOC 最上位モジュール | 合成の推奨項目のスコープを自動的に設定するため、OOC 合成をイネーブルにします。 |