AMD Vivado™ のサービス品質 (QoS) レポートは、NoC コンパイラで生成された現在のネットワーク オン チップ (NoC) ソリューションから見積もられた QoS を AXI NoC IP と AXI4-Stream NoC IP の両方またはいずれかで指定した QoS 仕様と比較したものです。NoC ソリューションが最新の状態でなくなった場合、NoC コンパイラを呼び出して新しい NoC ソリューションを生成し、QoS レポートをアップデートする必要があります。最新の状態でなくなると、次の図に示すように QoS レポートのバナーに表示されます。Update リンクをクリックすると、NoC コンパイラが呼び出されて NoC ソリューションが再生成されます。
図 1. 最新の状態でなくなった Vivado の NoC QoS レポート
注記: NoC ソリューションをアップデートするには、IP インテグレーターでは
validate_bd_design
Tcl コマンド、インプリメンテーション ツール/フローでは update_noc_qos
Tcl コマンドを使用できます。次の操作を実行すると、NoC ソリューションは最新の状態ではなくなります。
- IP インテグレーター:
- IP インテグレーターで AXI NoC IP QoS 要件をアップデート
- IP インテグレーター ブロック デザインを変更
- NoC ビューで NoC マスター ユニット/NoC スレーブ ユニット (NMU/NSU) の割り当てを変更
- インプリメンテーション ツール/フロー:
- NMU/NSU インスタンスの配置を解除
- NMU/NSU 配置に影響する XDC 物理制約
- NMU/NSU への論理ネット接続を変更
NoC QoS レポートには、NoC で指定した接続ごとに、読み出しおよび書き込みの両方のトランザクションに関する次の情報が含まれます。
- Traffic Class: IP インテグレーターでその接続の NoC に指定されたトラフィック クラス
- Bandwidth Required: IP インテグレーターでその接続の NoC に指定された帯域幅 (MB/s)
- Bandwidth Estimate: 現在の NoC ソリューションに対して NoC コンパイラで見積もられた帯域幅 (MB/s)
-
Latency
Estimate: 現在の NoC ソリューションに対して NoC コンパイラで見積もられた構造的レイテンシ (NoC クロック サイクル数) 重要: QoS レポートのレイテンシ見積もり ([Latency Estimate]) には、注意が必要な重要な点が 2 つあります。このレイテンシ見積もりは、ダイナミック レイテンシではなく構造的レイテンシで、トランザクションの最小往復時間を示します。レイテンシ見積もりは、QoS レポートでは NoC クロック サイクル数でレポートされますが、AMD の Performance Traffic Generator IP のシミュレーションでは AXI クロック サイクル数でレポートされます。Vivado の QoS レポートは構造的見積もりなので、デザインのサインオフの際は、実際のトラフィック スティミュラスで検証する必要があります。