インテリジェント デザイン run の作成 - 2023.2 日本語

インテリジェント デザイン run は標準インプリメンテーション run から作成されます。次の図に示すように、Design Runs ウィンドウでインプリメンテーション run を右クリックし、Close Timing using Intelligent Design Runs をクリックします。

図 1. Close Timing Using Intelligent Design Runs コマンド

create_run -flow {Vivado IDR Flow 2021} -parent_run <synth runName> <idr runName>
set_property REFERENCE_RUN impl_1 [get_runs <idr runName>]

REFERENCE_RUN プロパティは、インプリメンテーション run から Tcl フックをコピーするのに使用します。Tcl フックは、run の各インプリメンテーション フェーズで適用されます。たとえば、opt_design 前に実行する Tcl フックがある場合は、opt_design コマンドが呼び出される前に、このフックが毎回実行されます。このプロパティは run がリセットされるときにチェックされるので、その後インプリメンテーション run の Tcl フックに加えられた変更は適用されます。IDR に Tcl フックを追加する必要がある場合は、まずインプリメンテーション run を作成し、Tcl フックを追加してから、新しい IDR を作成します。

指示子は IDR によって制御されるため、同じネットリスト、制約、Tcl フックを持つ run から IDR を作成しても意味がありません。そのため、あるインプリメンテーション run から作成できる IDR は 1 つのみという制限があります。複数の IDR が必要な場合は、合成オプションを変更して別のネットリストを作成するか、フロアプランを変更してください。