ツール オプションの検討段階では、ツール オプションから最大の QoR (結果の品質) を得ることが目標です。これを実現するために、ML ストラテジにより予測されたツール オプションを使用して 3 つのインプリメンテーション run が実行されます。これを次の図に示します。
図 1. ツール オプションを検討するインプリメンテーション run
QoR 推奨項目は、段階 1 のベスト run から引き継がれます。段階 1 の後のステップで QoR が低下した場合、その推奨項目は破棄されます。3 つの ML ストラテジ run (3 つ以上の run がある場合) を実行することにより、QoR の変動が平滑化されます。
ML ストラテジ フェーズでは、標準インプリメンテーション run が使用され、演算リソースで可能であれば並列実行できます。そのため、並行実行した場合、このフェーズのコンパイル時間はおよそ 1 インプリメンテーション run 分に相当します。インプリメンテーション run が終了すると、ベスト run セレクターによりどのランを前に進めるかが決定されます。この場合、フローは次のようになります。
- タイミングが満たされている場合は終了します。
- ラスト マイル タイミング クロージャの条件が満たされた場合は、段階 3 に進みます。
- ラスト マイル タイミング クロージャの条件が満たされていない場合は、終了します。
注記: 複数のリモート ホストを使用して段階 2 を並行して実行するには、
『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: インプリメンテーション』 (UG904) の付録 A を参照してください。