-pblocks
オプションを選択すると、使用量レポートに指定した Pblock の詳細が表示されます。指定できる親 Pblock は 1 つのみです。使用可能なリソースは親 Pblock の範囲を示し、使用されているリソースは親 Pblock、子 Pblock、および割り当てなしに分類されます。この分類により、指定した親 Pblock リソースに競合する要件を評価できます。これらのコマンド ライン オプションは、Tcl モードでのみサポートされます。
-pblocks {Pblock}
-exclude_child_pblocks
-exclude_non_assigned
指定すると、指定した Pblock に関連する 2 つの表が追加でレポートされます。親および子 Pblock に関連するプロパティは、SLR 配置に関する情報と共にサマリに表示されます。クロック領域の統計は 2 つ目の表に表示されます。
配置前と配置後の使用量は、配置前には計算できないもの (LUT 組み合わせおよび割り当てのないセル) がどれくらいあるかによって異なります。
-pblocks
を使用する場合、使用量の表には次の列があります。
- Parent
- 親 Pblock にのみ割り当て。
- Child
- 子 Pblock にのみ割り当て。
- Non-Assigned
- 指定した Pblock で定義されるエリアで使用されるが、指定した Pblock とその子 Pblock に割り当てられていないリソースの総数。
- Used
- 指定した Pblock で定義されるエリアで使用されるリソースの総数
- Fixed
- 指定した Pblock で定義されるエリアの LOC 制約で固定されるリソースの総数
- Prohibited
- PROHIBIT 制約のため、定義されるエリアで使用が禁止されているリソース。
- Available
- 指定した Pblock で定義されるエリアで使用可能なリソースの総数。
- Util%
- Used/Available
次の例は、レポートの理解に役立ちます。次の図に、デザイン階層例を示します。
次の図に、Pblock の四角形を示します。各 Pblock 内のリソースが配線後のネットリストからハイライトされています。
この例の詳細は、次のとおりです。
- pblock_usbEngine1 Pblock には子 Pblock は含まれません。
- pblock_fftEngine Pblock には子 Pblock の pblock_usbEngine0 が含まれます。
- pblock_cpuEngine Pblock は pblock_fftEngine と重複しています。
デザイン全体のレポートを生成するには、オプションなしで report_utilization
を実行します。
pblock_usbEngine1 Pblock のレポートを生成するには、次のコマンドを使用します。
report_utilization -pblocks pblock_usbEngine1
pblock_fftEngine Pblock のレポートを生成するには、次のコマンドを使用します。この場合、入れ子になった Pblock の pblock_usbEngine0 のリソースが使用されたリソースの総数に含まれます。
重複している Pblock の pblock_cpuEngine には、pblock_fftEngine Pblock 範囲に配置された部分的セルが含まれ、これらは Non-Assigned に外部リソースとしてレポートされます。
report_utilization -pblocks pblock_fftEngine
Pblock または割り当てのないリソースの一部を除外するには、-exclude_child_pblocks
または -exclude_non_assigned
を使用します。次に、レポートに Non-Assigned 列を表示しない例を示します。
report_utilization -pblocks [get_pblocks pblock_fftEngine] -exclude_non_assigned
次の表に、さまざまな状況下のレポート内容を示します。
ケース | タイトル | 説明 | レポート |
---|---|---|---|
1 | デバイス全体をレポート (ROOT Pblock): report_utilization
|
使用量レポートには EXCLUDE_PLACEMENT は影響しません。 | Util%: Used/Available。 |
2 |
親 Pblock のレポート: report_utilization -pblocks
<parentPblockName>
|
子 Pblock は親 Pblock 内で入れ子になっている Pblock です。子 Pblock には EXCLUDE_PLACEMENT プロパティは指定されません。 |
Non-Assigned: 親 Pblock 境界内に配置されていても、親または子 Pblock に割り当てられていないセルの総数。 Fixed: 親 Pblock 境界内で固定されているセルの総数。 Used: 親 Pblock 境界内に配置されている Parent + Child + Non-Assigned のセル。 Available: 親 Pblock 境界内の物理的リソースの総数。 Util%: Used/Available。 |
子 Pblock は親 Pblock 内で入れ子になっている Pblock です。子 Pblock には EXCLUDE_PLACEMENT プロパティが指定されます。レポートされるエリアは、親 Pblock の範囲 - 子 Pblock の範囲になります。 |
Non-Assigned: レポートされるエリア内に配置されていても、親または子 Pblock に割り当てれていないセルの総数。 Fixed: レポートされるエリア内で固定されているセルの総数。 Used: 子 Pblock セルを除く親 Pblock セル。 Available: レポートされるエリア内の物理的リソースの総数。 Util%: Used/Available。 |
||
3 | 重複する Pblock をレポート | デフォルトの Pblock と同様ですが、Available がレポートされる Pblock をまとめたものになる点が異なります。EXCLUDE_PLACEMENT プロパティは無視されます。 |
Available: Pblock の物理的リソースをまとめたもの。 Util%: Used/Available。 |