複数ビット シンクロナイザー - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン解析およびクロージャ テクニック (UG906)

Document ID
UG906
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

検出される複数ビット シンクロナイザーのトポロジは、始点/終点の名前および一致する CDC ルールに基づいてグループ化された複数の 1 ビット シンクロナイザーと同等です。この場合、バスはネット名ではなく始点と終点のセル名で定義されます。バス名のフォーマットは baseName[index] です。また、始点と終点のインデックスも一致している必要があります。次の図に、2 ビット幅の複数ビット シンクロナイザーの例を示します。

図 1. ビット幅の複数ビット シンクロナイザー

CDC バスのすべてのビットが同じ CDC ルールに一致しない場合は、バスは 1 ビットまたは CDC ルールが一致している連続インデックスのバス セグメントとしてレポートされます。

バスにレジスタ ベースのシンクロナイザーを付けても、そのバスのクロック乗せ換えが安全になるわけではないということを理解しておくことが重要です。このようなトポロジがデザインに適切であるかどうかをツールでは判断できないので、CDC ルール CDC-6 は警告となります。CDC が安全であるかどうかを確認するのは設計者の責任です。

バスがグレイ コードで記述されている場合は、受信ドメインで一度に複数のデータが受信されないようにタイミング制約が適切に設定されてれば、バスのすべてのビットにレジスタ ベースのシンクロナイザーを安全に使用できます。

バスがグレイ コードで記述されていない場合は、CE 制御 CDC やマルチプレクサー制御 CDC などの別のシンクロナイザー トポロジを使用する必要があります。