キャプチャ ウィンドウの数の設定 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: プログラムおよびデバッグ (UG908)

Document ID
UG908
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

ILA キャプチャ データ バッファーは複数のキャプチャ ウィンドウに分割できます。各ウィンドウの深さは 1 から (((バッファー サイズ)/(ウィンドウの数)) - 1) までの数値の 2 のべき乗になります。たとえば、ILA データ バッファーのサンプル深さが 1024 で、4 つのキャプチャ ウィンドウに分割する場合、各ウィンドウのサンプル深さは 256 までになります。各キャプチャ ウィンドウには、キャプチャ ウィンドウにデータが格納されるトリガー イベントに対応する独自のトリガー マークがあります。

注記: キャプチャ ウィンドウの数と同じ ILA のバッファー サイズはサポートされていません。
ヒント: 既にフルになっているキャプチャ ウィンドウをすべてアップロードして表示するため、ILA データ キャプチャ バッファーが完全にフルになる前に [Stop Trigger] をクリックします。たとえば、ILA データ バッファーが 4 つのウィンドウに分割されていて、そのうち 3 つがデータでいっぱいの場合、[Stop Trigger] をクリックすると ILA コアが停止し、いっぱいになっている 3 つのキャプチャ ウィンドウがアップロードされて表示されます。

次の表に、[Number of Capture Windows] を 1 より大きい値に、[Trigger Position] を 0 に設定した場合の Vivado ランタイム ソフトウェアとハードウェアの関係を示します。

表 1. [Number of Capture Windows] > 1 および [Trigger Position] = 0
ソフトウェア ハードウェア
ユーザーが ILA コアでトリガーを実行

ウィンドウ 0: ILA がトリガー待機状態

ウィンドウ 0: ILA がトリガー

ウィンドウ 0: ILA がキャプチャ ウィンドウ 0 を充填

ウィンドウ 1: ILA が再度トリガー待機状態

ウィンドウ 1: ILA がトリガー

ウィンドウ 1: ILA がキャプチャ ウィンドウ 1 を充填

…...

ウィンドウ n-1: ILA が再度トリガー待機状態

ウィンドウ n-1: ILA がトリガー

ウィンドウ n-1: ILA がキャプチャ ウィンドウ 0 を充填

ILA キャプチャ バッファー全体がいっぱいになる

データがアップロードされ表示される ILA コアは、前のウィンドウの最後にキャプチャされたサンプル直後のクロック サイクルでトリガー準備が完了するように、再度トリガー待機状態になる。

次の表に、Number of Capture Windows を 1 より大きい値に、Trigger Position を 0 より大きい値に設定した場合の Vivado ランタイム ソフトウェアとハードウェアの関係を示します。

表 2. [Number of Capture Windows] > 1 および [Trigger Position] > 0
ソフトウェア ハードウェア
ユーザーが ILA コアでトリガーを実行

ウィンドウ 0: ILA がトリガー待機状態

ウィンドウ 0: ILA がキャプチャ バッファーをトリガー位置まで充填

ウィンドウ 0: ILA がトリガー

ウィンドウ 0: ILA がキャプチャ ウィンドウ 0 の残りを充填

ウィンドウ 1: ILA が再度トリガー待機状態

ウィンドウ 1: ILA がキャプチャ バッファーをトリガー位置まで充填

ウィンドウ 1: ILA がトリガー

ウィンドウ 1: ILA がキャプチャ バッファーを充填

ウィンドウ 1: ILA がウィンドウ 1 を充填

...…

ウィンドウ n-1: ILA が再度トリガー待機状態

ウィンドウ n-1: ILA がキャプチャ バッファーをトリガー位置まで充填

ウィンドウ n-1: ILA がトリガー

ウィンドウ n-1: ILA がキャプチャ バッファーを充填

ウィンドウ n-1: ILA がウィンドウ n を充填

ILA キャプチャ バッファー全体がいっぱいになる

データがアップロードされ表示される ILA がキャプチャ データをトリガー位置まで充填する必要があるので、2 つのウィンドウ間でトリガーがミスとなる可能性あり。