リンク スキャンの作成と実行 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite ユーザー ガイド: プログラムおよびデバッグ (UG908)

Document ID
UG908
Release Date
2023-10-19
Version
2023.2 日本語

リンクのマージンを解析するには、AMD 7 シリーズ FPGA トランシーバー専用のアイ スキャン ハードウェアを使用してリンクのスキャンを実行すると有益です。Vivado シリアル I/O 解析機能では、リンク スキャンを定義、実行、保存、および呼び出しできます。

スキャンはリンク上で実行されます。スキャンを作成するには、[Link] ウィンドウでリンクを選択し、右クリックして Create Scan をクリックするか、[Link] ウィンドウ ツールバーの Create Scan ボタンをクリックします。[Create Scan] ダイアログ ボックスが開きます。[Create Scan] ダイアログ ボックスには、次の表に示すスキャンの実行に関する設定が表示されます。

生成できるスキャン タイプは 2D Eyescan または 1D Bathtub Plot の 2 タイプです。これらのスキャンのどちらでも、次の図に示す [Create Scan] ダイアログ ボックスで指定した設定が使用されます。次に示すダイアログ ボックスの [Scan type] フィールドでは、生成するスキャンのタイプを指定できます。

図 1. [Create Scan] ダイアログ ボックス

表 1. スキャン設定
スキャン設定 説明
Description スキャンのユーザー定義名。
Scan Type 実行するスキャンのタイプ。2D Eyescan または 1D Bathtub plot を指定できます。
Horizontal Increment 水平コードをスキップすることにより、解像度を下げる代わりに速度を向上します。
Horizontal Range 水平範囲を削減して速度を向上します。デフォルトでは、アイ全体がスキャンされます (アイの中心に対して -1/2 ユニット インターバルから +1/2 まで)。
Vertical Increment 垂直コードをスキップすることにより、解像度を下げる代わりに速度を向上します。
Vertical Range 垂直範囲を削減して速度を向上します。デフォルトでは、アイ全体がスキャンされます。
Dwell BER チャートの各点は特定の時間スキャンされます。このオプションでは、ビット エラー率 (BER) を選択することにより、スキャン深さを選択します。
Dwell Time

時間 (秒) を入力することにより、スキャン深さを選択します。

[Dwell Time] 設定は、In-System IBERT IP を使用するデザインではサポートされません。

デフォルトでは、スキャンを作成すると実行されます。スキャンを実行せずに定義だけする場合は、Run Scan チェック ボックスをオフにします。

スキャンが作成されても実行されない場合は、[Scans] ウィンドウでスキャンを右クリックして Run Scan をクリックします。スキャンを実行中にスキャンを停止するには、[Scans] ウィンドウでスキャンを右クリックして Stop Scan をクリックするか、ツールバーの Stop Scan ボタンをクリックします。

図 2. [Scans] ウィンドウ