Vivado IDE のわかりやすいインターフェイスは、新規ユーザー向けに設計されていますが、アドバンス ユーザーが詳細に設定できるようにもなっています。ツールおよびツールの設定はすべてネイティブ Tcl 形式で記述されています。解析および制約の割り当ては、デザイン プロセスのどの段階でも実行できます。たとえば、合成、配置、配線後にタイミングや消費電力を見積もることができます。データベースは Tcl を使用してアクセスできるので、制約、デザイン コンフィギュレーション、またはツール設定は、ほとんどの場合インプリメンテーションし直さなくてもリアルタイムに変更できます。
Vivado IDE では、メモリでデザインを開くというコンセプトを導入しています。デザインを効率的に開くことで、デザイン ネットリストがデザイン フローの特定段階で読み込まれ、制約がデザインに割り当てられ、デザインがターゲット デバイスに適用されます。これにより、各段階でデザインを視覚化して処理できます。Vivado IDE では、レジスタ トランスファー レベル (RTL) のエラボレーション、合成、およびインプリメンテーション後にデザインを開くことができます。変更は、制約、ロジックまたはデバイス コンフィギュレーション、およびインプリメンテーション結果に加えることができます。また、デザイン チェックポイントを使用して、デザインの現在の状態を保存できます。デザイン チェックポイントは、ネットリスト、制約およびインプリメンテーション結果を含むデザイン プロセスの段階を示すデザインのスナップショットです。Vivado では、開いて解析ができるフローの各段階ごとにデザイン チェックポイントが自動的に作成されます。
Vivado IDE の詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: Vivado IDE の使用』 (UG893) を参照してください。デザインの解析に関する詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: デザイン解析およびクロージャ テクニック』 (UG906) を参照してください。