手順 6: 複数の CDC 違反の除外 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite チュートリアル: デザイン解析およびクロージャ テクニック (UG938)

Document ID
UG938
Release Date
2023-11-08
Version
2023.2 日本語
my_ip_axi_aclk から my_ip_drpclk への CDC には、クリティカルな CDC-11 違反が 2 つあります。この手順では、その両方の CDC-11 違反を同時に除外する方法を説明します。

  1. これらの違反を除外するには、CDC レポートで CDC-11 の行を選択し、Create Waiver をクリックします。

  2. [Create Waiver] ダイアログ ボックスで [Description] に説明を入力して、OK をクリックします。

    [Timing Report] で、除外が作成されると、選択した 2 行がディスエーブルになります。

    注記: 選択した各行に対し、除外が 1 つずつ作成されます。この例では、2 つの除外が作成されます。


  3. Reports > Timing > Report CDC をクリックして、[Report CDC] を再実行します。[Report CDC] ダイアログ ボックスで [Report only waived paths] をオフにし、OK をクリックします。
  4. CDC レポートで、my_ip_axi_aclk から my_ip_drpclk への CDC を確認します。

    2 つのクリティカルな CDC-11 違反が、2 つの情報 CDC-9 違反に置き換えられています。CDC の優先ルールに基づいて、この回路の CDC-11 を除外すると、CDC-9 が表示されるようになります。



  5. この違反の回路図を表示させるには、CDC レポートの CDC-9 の行を選択して、[Schematic] ツールバー ボタン をクリックします。
  6. デスティネーション クロック ドメインに 5 段のシンクロナイザーがあることを確認します。

  7. 新しい [Summary (by type)] の情報を前の CDC レポートの情報と比較します。

    アップデートされた CDC レポートには、あの 2 つの CDC-11 違反がリストされていません。代わりに、2 つの新しい CDC-9 違反があります。



  8. [Summary (by waived endpoints)] 情報を確認します。

    アップデートされた CDC レポートには、3 つの除外された終点があります。CDC-11 はマルチビット違反なので、この数は除外された違反の数 (2) とは異なります。



  9. 新たにレポートを生成し、前のレポートの結果と比較します。

    たとえば、次の Tcl コマンドを実行できます。

    report_cdc -details	
    report_cdc -details -waived
    report_cdc -details -show_waiver
    report_cdc -details -no_waiver
    

    次のレポートは、report_cdc -details -waived Tcl コマンドを使用して生成されており、3 つの違反が除外されています。