手順 7: DFX コンフィギュレーション解析レポートの実行 - 2023.2 日本語

Vivado Design Suite チュートリアル: Dynamic Function eXchange (UG947)

Document ID
UG947
Release Date
2023-11-29
Version
2023.2 日本語

DFX コンフィギュレーション解析ツールは、選択した各 RM を比較し、DFX デザインに関する情報を提供します。リソース使用量、フロアプラン、クロッキング、タイミング メトリクスが解析されるので、DFX デザイン全体を管理するのに役立ちます。DFX コンフィギュレーション解析ツールは、[Tcl Console] ウィンドウまで実行されます。

  1. Tcl コンソールで、cd コマンドを使用して、プロジェクト ディレクトリに移動します。次のコマンドを入力して、このデザインで使用可能な 2 つの RM でレポートを生成します。
    report_pr_configuration_analysis -cells my_math -dcps
     {./project_1.runs/add_synth_1/math_rp.dcp ./project_1.runs/mult_synth_1/math_rp.dcp}
    注記: プロジェクト名が「project_1」でない場合は、Tcl コマンドで正しいプロジェクト名を指定する必要があります。

    これで、デフォルト設定で解析が実行され、次にリストする上位 3 点に関するデータが収集されます。3 点に絞ることが可能であることを確認するには、-help オプションを使用します。

    • -complexity オプション: RP に必要なリソース タイプの最大数など、リソース使用量をレポートします。
    • -clocking オプション: 各 RM のクロック使用率およびロードに関する情報をレポートします。
    • -timing オプション: 境界インターフェイスのタイミングの詳細をレポートします。
    • -rent オプション: レポートにレント メトリクスを追加しますが、実行に時間がかかる可能性があります。
    • -file オプション: レポートをファイルに保存します。

      Tcl コンソールでレポートを確認すると、セクション 2 に複雑性サマリがあります。現在の RM (乗算器)、RM 1 および 2 (加算器および乗算器)、および最大数を示す列が表示されています。この表で、各モジュールのリソース使用率およびその最大数を確認できるので、それを確認しながら、適切な Pblock を作成できます。

      RM 1 および RM 2 のリソース数が少なそうである点に注目してください。ログのレポートには、次のようなクリティカル警告がいくつか表示されています。
      CRITICAL WARNING: [Project 1-486] Could not resolve non-primitive black box cell 'math_rp_c_addsub_0' instantiated as
       'adder_ip_instance0'

      合成後のチェックポイントはアウト オブ コンテキストで生成されているので、サブモジュール IP は含まれていません。各 RM の全体像を確認するには、これらの下位チェックポイントをリンクさせるか、または IP をグローバルに設定して合成する必要があります。

  2. [Partition Definitions] タブで、階層を展開させます。my_mult_ila IP を右クリックして、Generate Output Products をクリックします。
  3. [Synthesis Options] を [Global] に設定し、Apply をクリックしてから Cancel をクリックします。
  4. 加算器モジュールの下にある my_add_ila および adder_ip の両方の IP に対してこの作業を繰り返します。adder_ip にはインスタンスが 2 つありますが、どちらも同じインスタンスなので、この作業は一度だけで十分です。
  5. これらのモジュールの合成のタイムスタンプがこれで古くなります。Flow Navigator で Run Synthesis をクリックします。すべての run をリセットし再合成するかどうかを尋ねるダイアログ ボックスが表示されるので、[OK] をクリックします。
  6. 合成が完了したら、report_pr_configuration_analysis コマンドを手順 1 から再実行し、ログおよび結果値を確認します。