注記: この問題は、
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Tcl コマンドでレポートされます。MMCM を周波数合成用に設定する際は、AMDではクロックのジッターが最小になるように設定することをお勧めします。MMCM を、電圧制御オシレーター (VCO) のデバイスの動作範囲を満たす最大周波数で動作するよう最適化します。次に、VCO 周波数、M (逓倍値)、D (分周値)、および O (出力分周値) と、入力および出力クロック周波数との関係式を示します。
ヒント: VCO 周波数を上げるには、M を大きくするか D を小さくし (またはその両方)、周波数の変更を O を大きくすることにより補正します。VCO 周波数を上げると、MMCM または PLL からの消費電力が増加します。また、BUFG を使用する複数の MMCM クロック出力から BUFGCE_DIV を使用する 1 つのクロック出力に切り替え、VCO 周波数を少しだけ増加することもできます。これにより、分数分周を使用するクロックの数を増やすことができます。MMCM または PLL のどちらにするかを選択する場合、MMCM の方が高い VCO 周波数で動作でき、M と D の値をより細かく選択でき、分数分周 (CLKOUT0) があるので、MMCM の方が推奨されます。
アーキテクチャによって最大 VCO 周波数は異なります。そのため、AMDではターゲット アーキテクチャ用にクロッキング コンポーネントが最適なものになるよう再生成することをお勧めします。AMDでは、MMCM をターゲット デバイス用に正しく設定するため、Clocking Wizard で VCO 周波数と共に M と D の値も自動計算されるようにすることをお勧めします。
ヒント: IP カタログの Clocking Wizard を使用する場合は、[Jitter Optimization] で [Minimize Output Jitter] をオンにしてください。この設定により、高い方の VCO 周波数が選択されます。また、出力クロック周波数要件を多少変更することにより、VCO 周波数が上がってクロックのばらつきが削減されることがあります。
次の MMCM 周波数合成の例では、62.5 MHz の入力クロックを使用して約 40 MHz の出力クロックを生成しています。2 つのソリューションがありますが、VCO 周波数が高いほうの MMCM_2 の方がジッターと位相エラーが削減されるので、クロックのばらつきが小さくなります。
MMCM_1 | MMCM_2 | |
---|---|---|
入力クロック | 62.5 MHz | 62.5 MHz |
出力クロック | 40.0 MHz | 39.991 MHz |
CLKFBOUT_MULT_F(M) | 16 | 22.875 |
DIVCLK_DIVIDE(D) | 1 | 1 |
VCO 周波数 | 1000.000 MHz | 1429.688 |
CLKOUT0_DIVIDE_F(O) | 25 | 35.750 |
ジッター (ps) | 167.542 | 128.632 |
位相エラー (ps) | 384.432 | 123.641 |