アウト オブ コンテキスト合成 - 2023.2 日本語

FPGA および SoC 用 UltraFast 設計手法ガイド (UG949)

Document ID
UG949
Release Date
2023-11-29
Version
2023.2 日本語

アウト オブ コンテキスト (OOC) 合成フローでは、階層の特定のレベルが最上位から独立させて合成されます。アウト オブ コンテキスト階層が最初に合成されます。その後最上位合成が実行され、各アウト オブ コンテキスト run はブラック ボックスとして扱われます。AMD IP はアウト オブ コンテキスト合成モードで実行されるのがほとんどです。すべてのアウト オブ コンテキスト合成および最上位合成が完了すると、最上位合成済みデザインを開いたときに、Vivado ツールですべての合成 run からデザインがアセンブルされます。このフローには、次の利点があります。

  • 次回からの合成 run のコンパイル時間が短縮されます。指定した run のみが再合成され、ほかの run はそのままになります。
  • デザインを変更した場合に安定した結果を取得できます。変更を含む run のみが再合成されます。

このフローの欠点は、追加の設定が必要なことです。どのモジュールをアウト オブ コンテキスト合成モジュールとして設定するかを選択する際は、注意が必要です。追加の XDC 制約を個別に定義する必要があり、アウト オブ コンテキスト合成 run でのみ使用します。

次の図に、最上位合成 run (synth_1) と 2 つの下位アウト オブ コンテキスト合成 run を含むデザインを示します。

図 1. 2 つのアウト オブ コンテキスト合成 run を含む最上位合成

アウト オブ コンテキスト合成 run の設定に関する詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: 合成』 (UG901)このセクションを参照してください。