AMD デバイスでは、ファンアウトの大きいクロック、小さい伝搬遅延、小さいクロック スキューなどの要件を満たすため、専用配線リソースを使用した一般的なクロッキング方法がサポートされます。クロック スキューは、高周波数クロックのタイミング バジェットを大幅に削減し、またデバイスの使用率が高い場合にセットアップとホールドの両方を満たすためにインプリメンテーション ツールに過剰な負荷がかかります。
典型的なクロック スキューは、ソース クロックとデスティネーション クロックが同じタイミング パスで 300 ps 未満、バランスが取られた同期クロック間のタイミング パスで 500 ps 未満です。リソース列をまたぐと、クロック スキューの変動は大きくなり、それがタイミング スラックに反映され、インプリメンテーション ツールで最適化されます。バランスが取られていないクロック ツリー間または共通ノードのないクロック間のタイミング パスでは、クロック スキューは数ナノ秒になることがあり、タイミング クロージャを達成するのがほぼ不可能になります。
クロック スキューを削減するには、次を実行します。
- すべてのクロックの関連性を同期クロック パスのみがタイミング解析されて最適化されるようにします。
- 次のセクションに説明するように、クロック ツリー トポロジと、見積もりよりも大きいクロック スキューの影響を受けるタイミング パスの配置を確認します。
- 次のセクションで説明されているように、クロック スキューを削減する手法を特定します。