タイミング例外には、厳しい優先度と規則が適用されます。最も重要な規則は、次のとおりです。
- 制約が具体的になるほど、優先順位が高くなります。次に例を示します。
最初のset_max_delay -from [get_clocks clkA] -to [get_pins inst0/D] 12 set_max_delay -from [get_clocks clkA] -to [get_clocks clkB] 10
set_max_delay
の方が、-to
オプションでピンが使用されていて、クロックよりも具体的なので優先度は高くなります。 - 例外の優先順位は次のとおりです。
-
set_false_path
-
set_max_delay
またはset_min_delay
-
set_multicycle_path
-
set_clock_groups
コマンドは、2 つのクロック間に 2 つの set_false_path
コマンドを使用するのと同じですが、タイミング例外とは考慮されません。set_clock_groups はタイミング例外よりも優先順位が高くなります。
set_case_analysis
および set_disable_timing
コマンドは、デザインの特定部分でのタイミング解析をディスエーブルにします。これらのコマンドはタイミング例外よりも優先順位が高くなります。
XDC の優先順位の詳細は、 『Vivado Design Suite ユーザー ガイド: 制約の使用』 (UG903) のこのセクションを参照してください。