ヒートシンクを取りはずす際の注意事項

ザイリンクス デバイス向けヒートシンクおよび熱ソリューションの設計 (XAPP1377)

Document ID
XAPP1377
Release Date
2022-06-06
Revision
1.0 日本語

デザインの最初の立ち上げおよびデバッグ工程では、ヒートシンクの取りはずし作業もたびたび発生します。ここでは、デバイスに損傷を与えないこと、そして再アセンブリ時にシステムの熱性能が低下しないように、デバイスとヒートシンクの適切な清掃に注意を払う必要があります。デバイスに対して過度に不均一な圧力がかからないように、熱アタッチメントを取りはずす必要があります。この方法を使用できるのはプロトタイピングおよびアセンブリの初期段階のみで、動作中は使用しないでください。多くの場合、取りはずしはアセンブリと逆の手順で実行します。アタッチメントを取りはずした後、TIM がボンド状に残っていることが多く、ヒートシンクを直接持ち上げるとデバイスに損傷を与える可能性があります。ボンド状の TIM をはがすには、熱ソリューションをねじるようにして取りはずすことを推奨します。引き抜く力がデバイスに過剰にかかるのを防ぐため、ヒートシンクを熱して TIM 材料を軟化させることが必要になる場合もあります。

デバイスとヒートシンクから TIM 材料を除去し、熱ソリューションを再度取り付ける際は新しい TIM を塗布するようにします。TIM の除去方法は、TIM ベンダーのガイドラインに従ってください。デバイスと熱ソリューションに腐食や損傷を与えないように、除去に使用する溶剤には注意が必要です。ザイリンクスで効果が確認できている溶剤には、次のものがあります。

  • 最も良好 – トルエン
  • 良好 – アセトン
  • 良好 – イソパラフィン系炭化水素 (Isopar、Soltrol)
  • 可 – イソプロピル アルコール